フーコは存在しない。語られたフーコだけが存在する

昨日から少しづつフーコ『言葉と物』を読みはじめた。何度も読んできた文を新しく再び読む。どの一文も曖昧だが、本の全体を見つめる視線が信じられないほど綿密に構成されている。見つめてくる本だ 私が八年間放浪したアイルランドの哲学者ジョン・スコトウ…

ゴダール「映画史』は面白二十世紀博物館である

No.1 ゴダール「映画史』は面白二十世紀博物館である ゴダール、トリフォーム、リベット等のヌーベルバーガーたちはブルジョアのラングロゴワが創ったシネマテックにいたのですが、ここは映画館というか、映画館を利用したいかがわしい博物館ですよね。ゴダ…

小説マルクスー未来を思い出す部屋

マルクスを書く ネット小説マルクスはロンドンに4年間滞在した時の問題意識を垣間見ることができる。英国は米国大統領(ブッシュ)を王のように考えていたブレア政権にリベラルのマスコミは反発した。マルクスは1950年代から普遍主義から離れて、普遍主義のイ…

小説大杉栄

・1923.9.16の出来事を客観的視点で構成してみた、大杉栄について書いた小説をネットで流したとき、どう読むかは読む側の自由だが、憲兵大尉甘粕正彦を描いた小説と思う人達もいた。驚いたが、この読みは正直なのかもしれない。現在なお、「自由」といわれて…

ネット小説福沢諭吉

1 福沢諭吉の西欧とは何か? 母は髪を整えてやり、諭吉の頭のシラミを取ってあげた。諭吉は母がなぜそんなことをするのかわからなかったから、ある日のこと、なぜチエのシラミを取ってやるのだと諭吉が母にたずねてみた。と、母はこのように言った。「チエは…

ゴダール

No.1ゴダール ゴダールは、暗闇のなかの人生と色のなかの人生を媒介なく衝突させる。暗闇は高慢な理性を遠くに行かないようにするためにあり、色は説明の不在な豊穣さが羽撃くようにするためにある No.2 ゴダール 『気狂いピエロ』のロケーション地はポルク…

ネット小説『最後の日本語話者』

一 天 寅吉の家の庭に松の木がある。寅吉は自分の木のしたに立っているし立たなければいけない。燃え上がる緑の木でなければならないであろう。 寅吉は江ノ島に生まれた。海を見ながら ある作家が語った言葉を思い出していた。<何者〉かが、或いは〈何物〉か…

書くこと

英訳されたマルクスの博士論文(「デモクリトスの自然哲学とエピクロスの自然哲学の差異」(英訳)を読んだ、頼りない記憶を手繰ると、デモクリトリスの原子論と共に成立した古代ギリシャの彫刻は都市を見る視線がもったと指摘した上で、彫刻は全体を代表してい…

フーコカフェーポストモダン的表象について

不条理が、列挙された物の分けられる場所である<なかで>を不可能にすることによって、列挙をささえる<と>を崩壊させてしまう。ーフーコ『言葉と物』序(渡辺一民訳)L’absurde ruine le et de l’énumération en frappant d’impossibilité le en où se répartir…

子安宣邦論ー未来を思い出す思想家は日本思想史をどう語ったか?

No.1 高校時代は全共闘運動の世代の先生もいて、中江兆民を読まされました。中江は、自由民権運動の担い手が漢文を読む活動家的知識人だったことから、ルソーのフランス語を漢語に翻訳しました。例えば、社会契約によって自然権を譲渡して国家を作れという話…

書評: 『一八世紀の秘密外交史ーロシア専制の起源カール・マルクス、カール・アウグスト•ウイットフォーゲル、石井知章+福本勝清翻訳・周雨日霏訳

ーThree quarks for Muster Mark ! 「クオーク三唱、王マークに!」 「クオーク三唱、王マークに。号令届かぬ王の声。届いたところで的外れ。」で始まる 、ジェイムス・ジョイスの「フィネガンズウェイク 」第二部、第四章では、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハ…

書くこと 1500−1600

1、色というのは思考の要素だとおもう。境界線は天と海を隔てるけれど、碧色は天と海が共有するものである。色は境界線に対して多孔性porousとしてある。 2、アイルランドから、カネの話ばかりしているイギリスへ来ると、病的な感じがしたが、イギリス人はカ…

書くこと 1400-1500

色というのは思考の要素だとおもう。境界線は天と海を隔てるけれど、碧色は天と海が共有するものである。色は境界線に対して多孔性porousとしてある。

書くこと 1300ー1400

1、権力の集中(東京一極化集中)の解決を訴えるものが橋下や大阪維新のようにファショ的であるのは、天皇に権力を集中させて復古主義的に国を作り直した歴史の悪夢が反復している 反復する歴史の悪夢から目覚めたい! 2 猪木さんの対戦相手のアリーと私が知ら…

書くこと 1200−1300

1、集団であれ、個人であれ、結婚式自体がいかがわしい。パゾリーニが「ソドムの市」の中で描いたように、ファシストは全体主義的和解を祝福したのは結婚の儀式の模倣によってである 2、ダイアナと離婚した不人気のチャールズ皇太子は、国教会の権威を壊した…

書くこと 1100ー1200

1、本居宣長は「神」字をシンと読むのではなくてカミと読んでそれが何か分からないという。思考不可能なものを思考する。自ら逃れて行く、沈黙に占拠している思考不可能なものは堅固な外部性(漢字)において在る 2なぜ政治と宗教とは分離しなければいけない…

書くこと 1000−1100

1、オデュッセウスはトロヤ落城後、さらに10年にわたって各地を放浪した。わたしも10年ぐらい海外にいた。東京に帰還して?10年間の勉強が大事だった。『古事記』を読んでいる2、動植物を表現した北方神話とかケルト神話ね、ワグナーのオペラを楽しむぐらい…

書くこと 900ー1000

1、ガリレオは正しいことを自由に言わせてくれと主張したが、社会契約説は王権神授説に対して間違っても自由に言わせてくれと言った。日本は契約論が統治の根拠しか意味を見出せないが23 アボロジニーの歌は土地の情報をもっているらしいのですが、地図を見…

中国論

北一輝北一輝は『国体論及び純正社会主義』にて、「日本国民は万世一系の一語に頭蓋骨を殴打されことごとく白痴となる」と万世一系を批判した。昨日は神保町に行った。孫文や周恩来が留学生としてきた1910年代があった。喫茶店の中で隣にいた中国人に話…

書評: 子安宣邦 著、<古事記>講義  「高天原神話」を解読する (作品社) 本多 敬

書評: 子安宣邦 著、<古事記>講義 「高天原神話」を解読する (作品社)本多 敬 戦後憲法を考えることは、先ず、天皇主権を否定したその理念性を考えることである。そして、戦後民主主義の問題は、民俗学的に、天皇を、われわれのなかにおけるものとして水平…

書評: 子安宣邦 著、<古事記>講義  「高天原神話」を解読する (作品社) 本多 敬

書評: 子安宣邦 著、<古事記>講義 「高天原神話」を解読する (作品社) 本多 敬 戦後憲法を考えることは、先ず、天皇主権を否定したその理念性を考えることである。そして、戦後民主主義の問題は、民俗学的に、天皇を、われわれのなかにおけるものとして水…

書くこと 800−900

1「代理戦争」という名で米国、ウクライナ、ロシアという二項対立での思考ならば、米国、台湾、中国という二項対立での思考である。帝国ロシアと帝国中国の多を一にする問題を見失う2 この現代アートの彫刻は、海の中に置かれたり、道端やビルの上などロンド…

書くこと 700-800

1、明治二十年代の「透谷も天下国家を議論しようとする悲憤慷慨の精神の持ち主であったと言える だろう。彼が漢文体に託した思想は政治と連動する「経世の志」や「悲憤慷慨」と背 反する思想ではなく、むしろそこから進化したものだと捉えられるはずである」…

書くこと 600-700

1 目覚めは死、絶えず夢を発明し続けなければいけない。純粋で無垢、野蛮な子供が、夢を発明する絶対権力と戯れる、それがロシア。レーニンのときは映画を制作したが、現在は戦争を?2 リアリズム文学が描く中流階級の没落など知ったことではない。神話の神…

書くこと 500-600

1 目覚めは死、絶えず夢を発明し続けなければいけない。純粋で無垢、野蛮な子供が、夢を発明する絶対権力と戯れる、それがロシア。レーニンのときは映画を制作したが、現在は戦争?

書くこと 400−500

1、書くことは並べること。23 『裁かれるジャンヌ』の少女は、村ではジャネットと呼ばれていたという。英語を話す村で育ったのである。フランスの英雄は本質的な意味でフランス語で語らなければいけないのに、少女は英語で喋っていたのではないか!と考えて…

書くこと 300ー400

1、書くことは並べること。「性」と「理」との出会いまで1000年以上を要した。世界に知識人的官僚が現れたが、思想的交錯は時間において現れるから空間におけるものとしてはみえない。交錯は注釈の文を通じて知ることができる2 書くことは並べること。原初的…

Foucault フーコ 1

‪1『言葉と物』第三章は’表象‘である。このなかで「秩序」と題した一節の書き出し‪「歴史一般にとって、不連続のあり方を決定するのは容易ではない。思考の歴史の場合、それはおそらくなおのことそうだ。分割線を引いてみようというのか?だが、あらゆる境界…

書くこと 200ー300

201 映像はリズムをもっている。組み合わせることによって、早くて強いものがあるが、遅くてずっと記憶にとどまるものもある。音を見せてくれる楽譜なんじゃないかとおもう202 日本の伝統とは、学と道徳の両立を自分のものにした江戸時代にある。明治は新た…

書くこと 200ー300

301映像はリズムをもっている。組み合わせることによって、早くて強いものがあるが、遅くてずっと記憶にとどまるものもある。音を見せてくれる楽譜なんじゃないかとおもう