オペラ『パルジファル』(ワーグナー)を読む

‪オペラ『パルジファル』(ワーグナー)を読む今日は、19世紀ワーグナーのオペラ『パルジファル』をMET映画オペラ(2012)で観ました。原作は中世の祭祀国家を舞台にしています。共同体の成り立ちのためには、客観的なもの(「聖杯」「槍」「大地」など)との関係…

ネオリベラリズムの思想 2

‪ネオリベラリズムは、レーガンとサッチャーの時代には戦後社会民主主義の対抗言説としてあった。クリントンとブレアの時代になって、市場から社会民主主義が再構成されるようになる。その結果、社会民主主義の消滅の危機が始まった。グローバル資本主義の時…

ネオリベラリズムの思想

‪ネオリベの思想は、ハイエクに遡る。彼は17世紀から成立した近代の問題に直面していた。17世紀の近代から、自然の諸法則が何でも彼でも支配する言説が起きてきたときに問題となってきたのは、人間は何をすべきなのかという、人間であることの意味を問うこと…

メディア比較

イラク戦争を起こした加害者としての間違いを反省している‪海外メディアの中には、「テロ」「テロリスト」の言葉を避けるか、この言葉の使用を警戒する放送局と新聞がある。日本の新聞は何の用心もなくその二文字で溢れているが、この国はイラク戦争にかかわ…

デリダ

文は私をとらえる。私を離さない。たとえば、ふとんのなかで、"ああ、これは書いておかなくちゃいけない"と毎晩おもうのである。これは、‪「私は債務者であるというだけでなく、すでに払いが遅れている」ということなのである。だけれどね、この過程を、恰も…

「媚びないおもてなし」?

?は平仮名世界のナルシシズム。「おもてなし」は大事、されど「媚びない」エートスを「おもてなし」に表現せよということか?または、「媚びない」は「おもてなし」と同一化されているのか?漢字世界は、<表現する>と<同一視する>の違いのほうを考える

伊藤仁斎の17世紀

‪和漢混淆文の成立によって、仮名交じり文のスタイルはほぼ完成された。『今昔物語』『徒然草』『方丈記』『平家物語』は仮名交じり文で書かれた最初期の文学だったとみられている。さて漢字受容から千年かかって成熟した、伊藤仁斎の思想は、見方によっては…

反省 ?

小学校六年生のときにつくらされたのですが、反省するために書くけじめノートというものがありました。「あなたはけじめがない。けじめをノートに書きなさい!」と言われて、ノート全部使ってですね、「けじめ、けじめ...」の言葉を埋め尽くしたら、翌日それ…

ドウルーズのカント

‪‪‪ドウルーズのカント ー 精緻だけれど過剰を孕んでいる、だからといって生命の論理という型に絡みとられることのない思考の柔軟性‬。そのためには、カントの古典主義とロマン主義の間にあるように、それは速度を増すために中間intermezzoに戦略的位置をと…

人間を自らの為の手段とする戦争体制

ソ連側の記録で証言されたような人が人でなくなる人体実験。人間を自らの為の手段とする戦争体制がそれを強いた。NHKスペシャルはこの点について心の問題からアプローチするよりも、客観的に掘り下げた。構造的に、満州事変における国民の戦争拡大の要求が存…

靖国公式参拝はいつ終わるのか?

‪靖国公式参拝はいつ終わるのか?五反田駅附近の食堂でのこと。直ぐ横のテーブルに来た父親が十代後半の息子に、神道とは何かを聞かせ始めた。いきなり、彼は神道は宗教ではないと切り出す。日本会議と神道政治連盟と同じイデオロギーを伝える。靖国公式参拝…

NHK特集に対する反発の言葉を読む

NHK特集に対する反発の言葉の問題は、反知性主義ではなく、道徳性の欠如にある。彼らにおいて、戦前日本の人類に対する戦争犯罪を成り立たせる「人類」の要請が出てこないのである

「小さな人間」

‪国家であれ国民であれ、<一>を強調するか<多>を強調するかの観点の違いだけで、国民国家という全体性の論理を表現する本質に変わりない。その本質からは見えず命名もできなかったものを正当な名によって指示できた『トランスクリテイーク』は自らをグローバ…

敗戦記念日

思うに、戦勝国よりも敗戦国の方が詩人がでるんだろうな。今日だけでなく毎日を言葉を書く敗戦記念日にしよう。そうでないと、そのぐらいのことにならないと、毎朝、起きたとき、みんなとなんのためにたたかっているのか自分でもわからなくなってしまったラ…

「あやしい人」?

「あやしい人をみたら110番」という呼びかけが躊躇いもなく街の電信柱に。「あやしい」だけで通報されちゃうの?電車の中で児童が「あやしいひと、あやしいひと」と合唱してた。この正反対の方向から「善良な人」が今日、靖国に参り安倍さんしかいないと思う…

天皇ファシズムの現代における救済神学的メタモルフォーゼ

最初から問題は、天皇ファシズムの安倍政権における救済神学的メタモルフォーゼだった。‪「ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。誰も気が付かなかった。あの手口に学んだらどうか」といわれて、過去のドイツ全体主義の傾向と対策…

白豪主義

四年間の子供時代のオーストラリアは、白豪主義といわれる人種主義の最後の数年間に属していた。シドニーをたつとき、隣の大工の息子だったBruceが、「いつもオーストラリアを思い出すように」と記念にくれたのが先住民である砂漠にいるアボリジニーAborigin…

フーコのルソー論 (引用)

「古典主義時代にて同じものをさらに新たな比喩形象によって名指すという任務を帯びていた文学は、やがてそれまで決して名指されたことのないもの、或いははるかな語の襞の中に眠っていたものを、ついに正当な語によって名指すという任務を帯びるに至る」。…

写真家 チェゲバラ ?

‪アイルランド時代に原爆ドームを訪ねたとき、西部に来たときと同じで、どうやって撮っていいのか分からなかった。50年代は周りに建物が無かったこともあるだろうが、チェゲバラは、それを、0を除いた数直線(0を除いた実数全体の集合)みたいに撮っているんだ…

72回目の敗戦記念日

もうすぐ、72回目の敗戦記念日なのに、ボタンを押す狂気にたいして何も言えないでいる。何も言えないことにすら気がついていない。核に憑かれた二人の男に対して、やめなさいと最初に誰が言うのだろうか?

アインシュタインの手紙

君がピアノを楽しんでいるようで、父さんはとてもうれしいよ。父さんは、君ぐらいの年の子はピアノと大工仕事を追求するのがいいと思っているんだ。それこそ、学校よりもね。それらは、君のような若い人にとても合っているから。ピアノの先生から指定されな…

筋書き

‪世のあらゆる筋書きは、この百年間の映画に言い尽くされたはずです。現在思い出すのがどんどん難しくなっています。音楽をきけば映像が生き生きと蘇りますが、映像しか思い出せません。もっと言うと忘却とは、既に過去に言われていても、何もかも初めてきい…

サイードとバレンボイム

何故、イスラエルで敢えてワーグナーを演奏するのか?私達ユダヤ人をガス室で消滅し尽くそうとした敵の芸術を、ベートヴェンとワーグナーを、私はかくも愛しているのだ、と、バレンボイムはイスラエルの観客に示そうとしたといっています。つまり、現在の敵…

寸劇

‪寸劇 AIトランプ (世界地図を指差して)「わたしは間違わないぞ。わがミサイル<おもてなし>で、朝鮮半島のスターリニズム政府に怒りの嵐を!どうした?何をためらうのか」‪AI地球防衛軍「...ですがご注文なさっていることと指さしているものが違います。おそ…

本居宣長

140字でまとめられるのだろうか?ムリ無理、わたしのような者には全然無理なのだけれど、とりあえずこうではないかと書き留めておこう。‪最初に、宣長の考え方を言語的アプローチから切り離してしまうことはできない。古えの心はただ古えの言葉に定位してい…

再び習俗儀礼について

再び習俗儀礼について。‪「政」とは法制禁令のこと。習俗儀礼は法制とは異なる。仁斎の『論語古義』の大意によると、「おもうに、政刑による治の効果は速やかに出るとはいえ、その民の治に及ぼす程度は浅い。徳礼による治の結果は緩やかではあるが、その民の…

対話的ロゴスとヒューマニズム

‪アジアは、西欧を貫きそれで成り立っている対話的ロゴスが無いかもしれない。ところで漢字の受容から1000年たった17世紀に日本思想が成熟するとき、人間の思想が出てくることになった。これは何を意味するのか?ヒューマニズムというのは、対話的ロゴスが指…

モダンとポストモダン

‪「最も儚い瞬間こそが、華々しき過去を所持する 」でいわれるような詩人の前衛的「瞬間」の制作。この高く遠くある近代を批判するポストモダンとて理念的ゆえに簡単に行かぬ。消費する「みんながアーチスト」と言うが、<起源>東京五輪に対して反時代的に、…

近代と脱近代

近代と脱近代‪いかに、互いに離れた物同士を近づけるのか?資本主義がする低次元の水平化・世俗化に距離をとるモダニズムの前衛は、高く遠くにあるあり方からこれを行う。どんなに困難でも、孤独のつくる力のうちに、究極の出会いは、実験精神の縮約された瞬…

ホフスタッター

‪ホフスタッターが何を書いたかについて考えきたならば、もしそれを喋らなかったらアウトだよ。喋ったらアウトにするよ。さあどうするつもりかといわれてもな...。ホフスタッターの言っていることを追うと、「知ること」と、その否定をなす「知らない」こと…

芸術と衝動

法は芸術に向かって「何を表現してもいいが迷惑かけるな」と傲慢なことを言うなですね。衝動とは芸術を突き動かすもの。衝動はある領域において制限されるべきだ、などとは頭には言いえません。法は、それならばそれは芸術ではないと言うならば、何が芸術だ…

21世紀のヴェルディ「ナブーコ」を読み解く

ナブーコは「わたしは王の影でしかない」と嘆く。そのとき、このヴェルディ「ナブーコ」の舞台の端に、19世紀を映し出す、古代の物語で縁どられた、大きな鏡が立つようだ。空中庭園のように、オーケストラの音のうえにあらわれてくる。現実世界と共有するそ…

ジョイスが分からなくなったら声を出して読め

‪ジョイスが分からなくなったら声を出して読めとアイルランドではいわれる。「自分が-語るのを-聞く」だけだと思う?意識はそれが定位する声の内部にとどまるか。外部の世界を自己の中心に置く準備をしている。声は時間とともに、<一>的多元主義の奥を占める…

思想史は親不孝の始まり

‪思想史は親不孝の始まり。思想史は権威の解体だから。一度出来あがってしまった物の見方を相対化する思想史は、その方法を自らに適用する。思想史は自らを解体するとき普遍性の要請がでてくる。普遍性との同一化にあらず。学の普遍性がなければやっていけな…

フーコ『言葉と物』

フーコ『言葉と物』は世界と共にリゾームになる本。『言葉と物』は世界の脱領土化を確かなものにした。世界は本の再領土化を行い、アジアでポスト構造主義思想を読む意味を問うた。今度は本はそれ自体、アジアの中で自らを脱領土化する。本は江戸思想の近世…

『論語』

‪現代にあってモーツアルトは簡単すぎてかえって演奏が難しいという。是と比べたいのは、『論語』"為政第二"で、ここから簡単すぎて読めなくなる。「天下の儒者たちの語る言葉がただ高遠であって、卑近でないのは、彼らに徳がないからである」と伊藤仁斎が言…

『論語』

‪『論語』の仏語訳者が自らについて語っているが、文化大革命への失望が契機となった。元々はフランス支那学研究者だった。ヨーロッパからするヒューマニズム的解釈のどの文も異論がない。だけれども、漢字が一文字も記されない『論語』の本は可能なのか?だ…

ウィトゲンシュタイン

‪ウィトゲンシュタインについて彼の人生の真ん中にあたかも「立ち入り禁止」の標識が立っているかの如く、「前期」「後期」というふうに整理される。年表の知識として役立つ。だけれど私の場合、他者の手をとって渦巻きの方向に沿って「中へ」歩く記号の形式…

「美」「醜」

‪一度物の見方ができあがってしまうと、その中にあって、それとは別の、異なる見方をするのが大変難しくなる。このことは思想にかぎらない。「美」と「醜」の見方についてもいえる。エーコは、アフリカの仮面を前にしたとき、「美しい」のか「醜い」のかわか…

死者のことをおもっているとき、お風呂で揺れたときは、じぶんが蛇になって地面を這っているのか、蛇に呑み込まれて揺れているのか区別がつきませんでした

ヘーゲルの近代

‪安倍のネオリベ・グローバル資本主義の限界を見定めてそれを止める為には、ケインズとマクロ経済学の勉強が役立つ。だけど若い人達と私自身はこれだけでは十分でない。ヘーゲルの近代に対する批判の意味を考えて、近代を構成する言説としてのネオリベを相対…

一億総オリンピック、ここから1を引いてくれ

‪久米の言っている内容は正しいとおもいます。「一億総オリンピック病」という言い方が含む問題ですが、これについて考えなかったわけではないでしょう。どうしても「病」という一字を使わなければ、<この国は病んでいる>という事実を伝えることが難しいと思…

ジャンヌ・モロー

‪ジャンヌ・モローは、デユラスを演じた映画と共にダブリンに来た。祖母がアイリッシュだったことを聴衆に明かした。本当に何も無いのに作家からよく言われた。「顔にかいてあるわ、わかってるのよ、絶望してるのでしょう」。人間は思考するためにひとりにな…

左翼能楽‬

‪左翼能楽‬‪都民ファシスト党代表「降臨術の教祖さまをお連れしました。さあ、厄介な天皇の問題について総理にご助言を」‬‪教祖「わたしはマルヤママサオ。天皇のことは全部極右翼にゆだねよ、そうすれば自ずと消滅するだろう」‬‪官房長官「つまみだせ!」‬‪…

永遠性の意味を問う ー誰が永遠性を語るのか?

永遠性の意味を問うー誰が永遠性を語るのか?ハンナ・アーレントは観念としての永遠性の起源についてこういう。「哲学者が永遠なるものを発見したのは、彼らが、ポリスはどの程度まで不死であるのか、それどころか、どの程度までつづくのかというもっともな…

寸劇 「記憶にありません」

‪‬寸劇‪野党梟猫党議員「総理の記憶を盗んでいるその悪戯な妖精はどうしたら退治できるのですか?」‬‪安倍「妖精にギネスビールを飲ませて眠らせてしまうと、私の記憶が...」‬‪議員「蘇るのですか!?」‬‪安倍「妖精の夢の中から直ぐに別の記憶泥棒の妖精が…

21世紀にフーコを読むことの意味

‪「言葉と物」を読むと、単純なものは、互いに切り離せぬ関係を以て、複雑な表象をもつものから自立している。此処から、思考を構成する四つのもの(分節、主辞-属辞関係、指示、派生)へ展開するというような書き方をフーコはする。画家がそいうふうに描いて…

「シュレーバー回想記」

‪小池百合子の「ラジオ体操は日本人のDNAに刻まれた体操である!」宣言。元々ラジオ体操は『シュレーバー回想録』を書いた彼の父親が発明した体操という。ラジオ体操は音楽がかかるとどうしようもなく身体が動いてしまう、吉田松陰の心の中心から洗脳してく…

‪消え去ったアルベルチーヌの痕跡であれ、逃げ去った神々の痕跡であれ、雪の狼の足跡であれ、世界の端である痕跡の上に留まり、そうすることで世界の裏側にもつれること。このほかに、無限が介入する人目につかないそれらの痕跡を感じ取る理由があるのか?‬

統治者達

だれが「記憶にありません」と語るのでしょうか?統治者達です。彼らはそうしてひたすら語り続けるのです。 • 大抵は語るのは統治者達であり、語ることしかできねば、語ることしか欲しもしないのが統治者達であるということを悟らねばならないだろう。私達に…