2016-11-24から1日間の記事一覧

普遍主義が息詰ってきた今日において、オリジナルでなくコピーでもないような、<間>に生成していく世界に、新しい普遍主義、あたらしい人類的な思考のチャンスはないのか?

記号論的にみれば、「近代」とその発明物の「ナショナリズム」においては、オリジナルが<+>、コピーが<ー>として現れる。これとは正反対に、「脱近代」と「マルチカルチュアリズム」では、オリジナルが<->、コピーが<+>である。普遍主義が息詰っ…

言葉と物のコンパクトな世界 No. 29

フーコ「言葉と物」の’人文諸科学’に分析された、レヴィストロースの三角形から着想を得たような三つのモデルとは、「経済学⇔社会学/葛藤⇔規則」、「生物学⇔心理学/機能⇔規範」、「文献学⇔文学・神話/意味作用⇔体系」である。それぞれについては、渡辺氏…

Cage and Godard

In praise of John Cage (No.2)  ジョン・ケージをたたえる

In praise of John Cage (No.2)ジョン・ケージをたたえる 「もちろんです。ソローは(ジェフーソンの<最良の政府とは最小限しか支配しな政府だ>という格言を次のように言い換えたとき)かなり明快にアナーキーを言い表わしました。しれは<最良の政府とは全く支…

In praise of John Cage (1)  ジョン・ケージをたたえる 

In praise of John Cage ジョン・ケージをたたえる あなたが有と無を対立させているかぎり、とにかく知的な分類遊び(カテゴリー)に留まっているわけです。わたしが<間にーあるー無>の話をしたときに言いたかったのは、そこで問題となっている無は…存在で…

思想史をたたえる

思想史をたたえる 思想史は、先行するものを問いて、絶えず距離を書きなおす過程です。思想史は同時に二つの方向をもっています。外の思考とこれと方向の反対向きの思考です。この両者の間に、終わりなき循環があるでしょう。たとえば、現在における、外の思…

レトリックをたたえる

レトリックをたたえる The guardian のテニスの記事に目が行ってしまいました。マレーがジョコビッチを下してworld no 1。面白いのが、マッチの長さを論じるのにマクベスの「どうせやってしまうのなら、早い方がいい(だったっけ?)」という存在論的セリフが…

アイルランドのウィットゲンシュタインが探求した「生成している世界」

アイルランドのウィットゲンシュタインが探求した「生成している世界」。無理に一つのアイデンティティに統合するから分裂の危機が起きる。分裂が先行するのではない。どんな関係を設定しない方が、ものはより豊かに、より複雑に浸透するだろう。特に組織す…

芝居「思想たちの黄昏」

芝居「思想たちの黄昏」 登場人物; 反近代 (空間1) 脱近代 (空間2)... 近代 (空間3) (筋書き) 文化大革命の政治闘争を文化闘争にしたあり方、安倍政治の宗教を文化にするあり方に、反近代主義の特に権力集中への憧憬があります。批判される脱近代主義者は、…

斜線からきた人類 No.2

Heidegger and Wittgenstein20世紀哲学の代表選手はハイデガーとウィットゲンシュタインだという。何という高さ!だけれど、「存在」は「存在者」と違うように、「学ぶ」は「教える(教育する)」と違う。と、このように「存在」も「学び」も読めるのは、対他…

21世紀には社会民主主義とマルチカルチュアリズムが成り立たなくなったようにみえる。しかし普遍主義というものがまったくゼロになったということではない。決してそうではない。ヨーロッパでは新しい普遍主義、新しい人類的視点を模索しているのだが、思考の決定的な欠如から、共同体の自立したあり方を非常に混迷した悪い形でしか考えることができないでいる

90年代からあらわになったネオリベ型グローバル資本主義の展開とアフガニスタンとイラクを爆撃した戦争で、21世紀には社会民主主義とマルチカルチュアリズムが成り立たなくなったようにみえる。しかし普遍主義というものがまったくゼロになったということで…