2017-01-04から1日間の記事一覧

アナキズムについて

アナキズムはスペイン市民戦争の歴史を考えるとき欠かせない批判の視点でしょう。スコットランドの監督ケン・ローチの映画はこのテーマをもっています。再びイギリスの等価物が再建された「独立」アイルランドで、アナキズムから行う批判の必要を考えない者…

安丸良夫「神々の明治維新」(岩波新書)

天皇の問題も靖国問題も制度論として分析すべきである。天皇と靖国は制度または理念として考えれば、これらを廃止できるのだ。たとえ廃止できなくとも、天皇と靖国を言語化して相対化していくことが可能だと思われる。ところが、1979年に出た本で、現在も読…

平田篤胤「霊の真柱」(岩波文庫)

子安宣邦氏の解説によると、平田篤胤による「古史」の策定は、記紀二典の他に大小の古史・古記録から選択された合理的なものであった。(宣長の構想にもとづく)「天-地-泉」と不整合な「顕/幽」の二元論的配置、この宇宙生成論的構成をもった宗教的教説による…

アーレント

存在についてハイデガーは詩的に、アーレントは演劇的に考えた。観客は舞台上の役者が誰か知る(言葉でそう簡単に実体化できないのであるが、知っている。)さて、人間が人間である所以は、内部的自己が誰か知らずとも(読解不可能でも)、非自己の公に向けて語…