2019-04-15から1日間の記事一覧

ゴダールの『探偵』(Détective 1985)

ゴダールの『探偵』(Détective 1985)は、彼の初期の映画とは全然違っていて、ホテルの部屋のなかだけで事件が解決されなければならない。映画は風景の存在感がない。それはそうで、部屋のなかに風景がないのだから。音響の取り組みについて注意深く観察する…

ゴダールの‪『軽蔑』( Le Mépris 1963)

‪『軽蔑』( Le Mépris 1963)は、登場人物達はラングが語るヘルダーリンの詩の意味を知らないけれど、ギリシャ神話「ユリシーズ」の海が枠付ける映像の系列が、「『軽蔑』はゴダールの映画である」という言説と自由な関係を保っている。それとは正反対に、「…

ゴダール『中国女』(La Chinoise 1967)

‪ゴダール『中国女』(La Chinoise 1967)に文化大革命の政治的災害はない。ブルジョワ学生のマオイズムの部屋で起きる偶像破壊は別の偶像を呼び出すのではないかという危ない感じがする。ブルジョワから生まれたイデオロギーを拒否した後に、「明確な映像に曖…