4月1日は、ウソについてかんがえる日でもあります

4月1日は、ウソについてかんがえる日でもあります

ヒトラーの時代は政治家が俳優のようにふるまいましたが、レーガン以降逆に俳優が政治家の真似をし、その結果今日テレビの画面のなかでは政治家と俳優の区別がなくなりました。これは大変危険なことです。ハロルド・ピンタがノーベル賞受賞講演で言っていたのは、演劇をはじめ文学・芸術はあえて虚構とかかわることによって、必然として、(人々が安住している)真実と非真実との関係を揺さぶるのだが、しかし同じようには、政治家が虚構に依ることは民主主義においてはゆるされないということでした。例えば、存在しない大量殺りく兵器があるぞと嘘をついて国民に戦争を煽ったら、それは人々の信頼を裏切る行為であり、非難されるべき事柄だと。このときは政治家は民主主義にたいして責任をとらなければならない。ピンタはイラク戦争のブレアーのことを言っていたのですが、放射能汚染水排出コントロール発言の安倍についても同じことがいえます。また、最悪が起きる可能性がある、集団的自衛権の時代に、政治家のウソは人間を何十万という規模で事実上殺戮しつくす危険性だって。ウソが、それをいう政治家とともに、勝手に想定した「敵」の側の人間を消滅させたあとででも平然と存在し続けるとしたら、それは生きるに値しない社会です。