2015-04-02 白紙の本 (5) 白紙の本は、散歩へ行くー 一国語で書かれた文の意味を眠らせるために 問題は何を消すのか?そこに何を何で書くのか? 平仮名を消したとき、つまり流れを切断したとき 別の流れに加わる、粒子の飛翔のような漢字たちの沸騰。 まだ市民を語る言葉としては、 五百年間喋り続けた ヨーロッパのアルファベットと比べると それほど饒舌ではないが、 代数学の記号ほどには無口でも透明でもない。 なににしても、知の宇宙の机から、思想の直線を書くとき、 ただひとつの啓蒙の中心へ向かってひくのではなく、 多数の啓蒙の領域を横断すること。白紙の本のために、 知られざる民主主義を、東アジアの運動する粒子たちを沸騰させるために