はたして民主主義によって救われるのか

自衛隊しか職がなくなるグローバル資本主義の未来にたいして抵抗する主体はだれなのか?抵抗する主体は安倍の資本主義をコントロールする民主主義だ、と、われわれは言っている。だが、ギリシャ国民投票を無にしてしまうほどの債権者たちの資本主義の圧倒的な力をみるとき、はたして民主主義によって救われるのかと疑っている。この疑いはどんどん大きくなる。他方で二十代・三十代に、「失われた10年を取り返す」という安倍内閣にたいする支持率がほかの世代と比べて顕著に高いのは、まだ安倍に対する希望があるからだろう。彼らは自分たちが支持しているアベノミックスの経済政策と反対している戦争体制とが一体的に連続していることを考える余裕がない。ほんとうに始まるのは、「国民をなめんなよ」という「国民」などがとっくに消滅しまった、絶望しきっているときだろうー絶対的に民主主義に委ねるしかもうやっていけなくなったのだというまさにどん底のどん底から