自身の謝罪を語らない安倍談話の意味をかんがえるためには、やはりこの村山談話の内容をもう一度読む必要があります

「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を死亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に過ち無からしめんとする故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。また、この歴史がもたらした内外すべての犠牲者に深い哀悼の念を捧げます」

20年前を思い出すと、安倍談話でひかれている「村山談話」をいう日本政府の見解の変化は、国内的文脈からすれば大変に画期的でした。しかし中国と韓国から期待以上の評価を受けることはなかったようです。自身の謝罪を語らない安倍談話の意味をかんがえるためには、やはりこの村山談話の内容をもう一度読む必要があります。いわゆる戦後50年にあたる1995年に閣議決定を経て細川首相は、この「村山談話」を発表しました。