夏休みの作文

夏休みの作文

夏休みは明後日で終わりというから、この三日間は親は大変でしょうに。まあ、算数の宿題ならば、子供同士で、父親がやった出来・不出来を料理の品評会のように比較し合うという気楽さがあります。「XX君のお父さんは理系だから頭がいいよな。文系のうちのパパとちがってさ」とか。それと比べて、作文は悲壮感があります。提出してきた宿題の感想文を読みあげさせると、とびとびでしか読まない子供がかならずいます。全部を読まないのは、どうもお母さんが介入した部分を読もうとしないのですね。とくにラストのまとめの部分を強情に黙秘する。(「お母さんの言うことをきくことをぼくの目標にしよう」とか唐突にそういう不自然なことがかいてある。) 他の道が無いとばかり自分たちの存在を規定してくる声を遠ざけるというギリギリの抵抗を行うのですけれど、この覆いかぶさるものを無理に読ませると拷問みたいになります。フレッシュな新学期なのに、作文のために、読むほうもこれを聞く方も、何百万人のママさんもみんな、グッタリしていることでしょう