アベノミックスはファシズム経済学だという指摘から考えなくてはならない問題があります。

'戦争法案'と非難されている安保法案が通っても、「いや、大丈夫だ。将来自民党政府が徴兵制を導入したときは、国民の反撥で敗北するから、大げさにそれほど心配することもない。静かにしていれば禍いは過ぎていくものだ」とかんがえているSmart な人々が多いのかもしれません。3・11前のこのわたしもそうふうに考えていたんだとおもいます。たしかに徴兵制にたいしては国民の過半数が反対するはずならばその読みは正しいかもしれません。しかしアベノミックスはファシズム経済学だという指摘から考えなくてはならない問題があります。おさえておくべきポイントは、ファシズムの経済とは、小さな政府のもとで輸出などの外生部門に依存する一方で軍事生産部門を自立化させていく経済です。そうして政府は自衛隊にしか職がなくなるまでに現在の長期的不況を放置していくとき、わざわざ政府は徴兵制をひく必要もなくなっているということです。郵便ポストに赤紙を送りつけなくとも、この場合も、ネオリベの理論通りに、市場は欠乏を補ってくれます。兵隊を集めてくれます。つまり来月の安保法案の強行採決のときは、戦争を遂行するための全部ー全体主義的戦争の前提条件ーが決まってしまったということです。そういうことを自分に言っています。