ジョイスのことを書いたので、ここでゴダールのことも。
うまく書けないだろうけど。
夢の言語の如く解釈不可能な「最も儚い瞬間こそが華々しき過去を所持する」(エミリー・ディキンソン) le plus éphémère des instants possède un illustre passé (Emily Dickinson)
瞬間のモンタージュの集合から成る、絶対の過去の痕跡というべきものを、「映画史」ゴダールは生産したのである。
人間は、全体主義の理想化する彼らの民主主義の過去が消滅し切ったところから、人間が一人飢えたら民主主義性ではないという理念へ行く。と、1990年代から現代にかけて展開しているゴダールの主張はこういうものだとおもう。
たしかにかれの映画Socialismでは、ヨーロッパの民主主義性はギリシャが飢えたら民主主義性ではないというものだったしね。
それぞれの目がおのおのの役目を果たすこと
QUE CHAQUE OEIL NEGOCIE POUR LUI
ブレッソンの言葉をひいたゴダールのナレーションをそれほど美学的審級に還元する必要もあるまい。「それぞれの目がおのおのの役目を果たすこと」QUE CHAQUE OEIL NEGOCIE POUR LUIひとりでもやっていけなくなったら民主主義性ではないと