エリック・ロメールÉric Rohmerをたたえる - モード家の一夜 Ma nuit chez Maud (1969年)

モード家の一夜 Ma nuit chez Maud (1969年)

マルクス主義者とカトリック信者の間の会話ならば、かつて権威があったという朱子学マルクス主義者の言葉のように、さぞ堅苦しくなっただろうが、エリック・ロメールÉric Rohmerは、その間に、フリーメーソン唯物論者を介在させたのは見事だった、というか、「モード家の一夜」 Ma nuit chez Maudの<誰が誰でもいい>という根無し草大衆の三人の無根拠さは、アルメンドロスの論理的な自然の光源、映像化によってかろうじて贖われたという奇跡を、ここでわたしは言っておきたいのである。いま有楽町でやっている