柄谷行人に贈与する

柄谷行人に贈与する

この本の書評はすでに、東京新聞毎日新聞朝日新聞ネット書評に出ましたが、読売新聞朝刊の書評ページ「6月26日(日曜)朝刊で紹介する予定の本」に子安宣邦著『「大正」を読み直す』がラインアップされています。しかし朝日新聞はどうしたのでしょうか?子安氏の本の書評は永久に出ることはないのでしょうか?党派的に振る舞う柄谷行人をみると、同じキリスト教なのに、党派カトリックと党派プロテスタントとの間に起きているアイルランドの紛争の悲劇を思います。両者は互いに一言も口をきかないのです。一言も、です。だが、ある日、記者会見席上で地域紛争を解決すると決めたどちらかの政治家が、隣で憮然として口をきこうとしない他方の政治家に語った言葉をいまの柄谷行人に贈与したいと思います。あなたも「倫理」について書いた本の中でいつも皆に説いているからよく知っているはずでしょう?「汝の敵を愛しなさい」