ファシズムとはなにか? ファシズム前夜の現在、ファシズムは知性から生まれたという可能性を考えておくことも必要かもしれません、ファシズムを繰り返さないために

ファシズムとはなにか

ファシズム前夜の現在、ファシズムは知性から生まれたという可能性を考えておくことも必要かもしれません、ファシズムを繰り返さないために。間違ったことを喋っているが、今日のボリスやトランプ、石原や安倍がもっている<説得力>に富んだ知性をもった人物をみると、恐らくヒトラーは映画で描かれるような「狂人」などではなかったという気がします。民主主義的理性にアイデンティティの理性を忍び込ませてはならないという教訓が現在生かされているでしょうか?アイデンティティの理性それ自身を非難しているわけではありません。理念の要請のもとで市民的主体を作り出すとき、また芸術的構想力と結びつくとき、人間は開かれたアイデンティティの理性を利用するのではないか、言い換えると、その自己同一性の内部に絡みとられることなくそこを避けることによって他者の領域へ行くのではないか、と、私は考えています。ただ、アイデンティティの理性の問題とは、それが民主主義的理性をとらえてしまうとそこから危険な自己同一的な言説、危険なナショナリズムが生じてくるということです。とくに日本の場合ですが、政教分離の否定をファシズム受容することになってしまうような、あたかも宗教を文化的習俗とする祭祀国家的言説の復活のもとで、アイデンティティ理性の民主主義的理性の捕獲が起き、そこで外部に対する拒絶が増殖していくということ。


移民に対する差別発言をメディアの場で堂々と展開した、EU離脱派の中心的人物、ボリスはいわばイギリスの石原だが、この男は首相選出馬を辞退したという。国民投票の結果はボリスとキャメロンの保守党内部での立場を強固にしたことに変わりない。まだいまの段階では国民投票が意味するものがポピュリスムか外国人嫌いかまだはっきりとした断定はできないが、populisme ou de xénophobie、移民に対する差別が起きていると東京新聞は写真入りで報じている。