自民党の改憲草案の問題点

自民党改憲草案の前文

「日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって、国民主権の下、立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治される。」

自民党改憲草案だと、ヒエラルキー的に、天皇ー>国家ー>国民主権ー>三権 とあります。戦前の大日本帝国憲法のように、再び、天皇のもとに全部の権力を結集するのはなぜなのか?という疑問がまず起きます。安倍自民党は戦争体制を確立したいことが読めます。その天皇と同じ位置において、「長い歴史と固有の文化を持ち」というナショナリズム民族主義)が主語となっているという国のあり方ですね、これが問題です。戦争体制を確立する国民投票のまえに、この自民族中心主義の国のあり方を語ることが、すでに、東アジアの危機を深めていくことになってしまうからです。
自国との関係だけでなく他国との関係において憲法を成り立たせる人類の普遍的視点と立場、人間が自らのものにしようとしているこの根本的なことを、自民党とそれを支持した三分の二はまったく気がついていませんね。
選挙では負けましたが、三分の一が安倍から憲法をまもろうと意志表示したことは意味があるとおもいます。三分の一もこのわたしの側にいることは確かです。三分の二の中にも憲法改正反対の人々が少なからずいることでしょう。ここから、格差のある社会と権利のない社会をつくりだす安倍から憲法をまもること(信教の自由、言論の自由生存権なども)の必要性を主張していくだけです