ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.3

ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.3

 

反人類史的な歴史修正主義者の政権とともに道徳的に劣化しているという嘆きに、まだ「道徳」は人生に於いて意味をもっているだろうか。「道徳」の撤退の意味が問われる場所で、(赤青緑の色で構成されるスクリーンに先行して)寧ろ「喪服」の白黒スクリーンとして誕生することを倫理的に決めた「映画」の自身に対するあり方(Elle n'a dit ni oui ni non)が指示されるのはなぜか?(多分ファシズムに捕獲される曖昧な「大衆」も指示されるのだろう)

 

本多 敬さんの写真