皇室典範の改正を改憲に結びつけるような世論誘導に反対すること、と同時に、安倍自民党に対する政治的な抵抗に天皇を絡ませることがないようにすること。

高校生ならば大日本帝国憲法を読めるが、ファショ的な靖国言説と一体化するとたちまちこれを理解できなくなるね。クリアーな天皇機関説は、やはり天皇主権を否定しないとその理解がすこぶる困難となろう。国の権威主義漢文学者が書いた原稿を読み上げる昭和天皇玉音放送などは一言もわからない。逆に、平成天皇の生前退位をいう言葉は簡単過ぎて、それゆえにこれを過剰に深読みするストレスがあちこちこちらで起きているようだ。深読みのストレスを助長するのはこの暑さによるものだけでない。恐らく過去の記憶と未来の予測が現在に関わるということがあるかもしれない。少なくとも過去において戦争責任さえきちんと明確になっていれば、現在は相当に違うのだろうけれど。未来の不安とは、歴史修正主義者のもとでアジアに対する侵略戦争の事実すら否定してしまうことを受け入れなければならないのかという不安、そうしたら人類から孤立してしまうという不安ではないか。私の考えを明らかにしておこう。皇室典範の改正を改憲に結びつけるような世論誘導に反対すること、と同時に、安倍自民党に対する政治的な抵抗に天皇を絡ませることがないようにすること。