ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.6

 

 

 

 

 

ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.6

 

 
 
 
 
    
 映画の世紀といわれた20世紀はワーキング・クラスの時代であった。映画が衰退していく21世紀にその没落が起きたのは単なる偶然だろうか。そして「貴族」復興の時代?だが彼らが依存するグローバル時代の「この道しかない」といわれたネオリベラリズムの終焉が始まっているという。映画は消滅しきったが、「別の道がある」とする思考の形式に定位することになった。つまりゴダールのモンタージュである。格差問題と地球環境に取り組むグローバル・デモクラシーの「公」の観念と、<一>に包摂されない多様性としての普遍主義。こうしたかつて語られることもみられることもなかった思想の大転換が起きてくるのはモンタージュからではないだろうか。いかにこのモンタージュを自分達のものにしていくか。