ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.16

ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.16


”着飾った感情でもなく
理想でもない”

・映画がとらえる対象とは、自己限定した、内容の乏しい’着飾った感情’の側にあるのではなく、また構造の枠組みに教条主義化された無理な’理想’の側にあるのでもない。ここでは、映画と言ってもいいし人間と言っても全然構わないのだが、映画は映画自身としか関わることができないとしたら、映画は映画であることを獲得するためには、寧ろ対象から自立していて、また同時に分割・分節化されずに、そのまま体系から逸脱していく複数の流れを作り出していくこと、ここからしか始まらないのではないだろうか?

 


 

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