ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.26

ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.26

’近代的共同体の最終論拠にして、最終基盤である、窮乏。ありとあらゆるわれわれの惨事、思想、行動、さらにユートピアでさえ、背景をなすのはそれだ。確認しておくまでもないが、重要なのは独裁者の思い浮かべることや、物質的な切迫性ではなく、より高い真理である。人間の高みにあるそに真理に、私なら「手の届くところにある」と付け加えるだろう。”・「手の届くところにある」人類的な問いの原初性を見ることを嫌い、(窮乏からあらわれてくる)独裁者が語る高遠にしておよぶべからずその真理と物質的切迫性を喜ぶものたちと、共同体の人々が窮極に由るところの人の道を共に語ることはできない。理念としての卑近。映像は手を指示している。

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