ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.29 No. 30

ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.29

「・・・人間たちの一人一人にある。もちろん、わたしもそのうちの一人だ。乗乗り越えがたいイロニーに引き裂かれて、怒りにかられるほどまでに。さもなければ、叫んだりはしまい。だが、沈黙が人間に与えられたのは、自分の努力によってではない。沈黙と、哀れみを誘う知性だけは、赦しの御業。」ード二・ド・ルージュモン「手で考える」(1936)

・思想の自立性と、実存へのまなざし、世界に責任をもつというところから、あえて自己自身に抗議することの倫理的意味。映像は写像(白黒)と写像(赤黒)の間の変換のように構成されている。

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ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.30

「不在のうえに君臨するですって?それはあなたのやることで、わたしのやることではない」と詩人なら言 うだろう。

・暗闇のショットと現在不在を問うことの意味。詩人はゴダールのこと?かつて人生と等価と言っていた映画の時代は終わっただけではなく、もはや語るべき映画もないとき、文学が残されていた。

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