いかにこの世界の方程式が、環境の条件に敏感に依存する諸変数で複雑に構成されている

  • ケインズが書き直した貨幣数量説の方程式を眺めると、いかにこの世界の方程式が、環境の条件に敏感に依存する諸変数で複雑に構成されているかわかるというものである。現在進中の市場も、その「安全神話」化も、世論に依存するという変数である。問題となってくるのは、変数量の値ではなく、(一手一手で規則を変えていくような)変数の増殖である。これは、喋るという行為が、あらかじめ決められていた意味にしたがっているようにみえてその意味を絶えず変えていくという場合と比べられるほどの複雑系のプロセスであるというか...