マニエリスムをたたえる

マニエリスムをたたえる

マニエリスムルネサンスから自立しようとした多様な方向性をもった運動の代名詞であるが、バロックはここからしか生まれなかったではないか。映像は一つの視点の言葉(樹木的中心化)を読もうとはしないし、言葉のほうも一つの視点(遠近法)の映像を見ないという意味で、抽象化された距離空間マニエリスムにみてとることができる。ナポリにおける位置と機能の炸裂を考えてみるために、スピノザ肖像画とか二月革命から考えることをせずに、あえて、勝手なものたちーギリシャ・ローマ・ビザンチン・スペイン・フランス・オーストリアそしてイタリア王国(今日ならばアメリカ・中国・ロシア・拡大EUの帝国たち)ーから自立しようとした、マニエリスムの政治という<若い世代がもっとしゃべったらいいじゃないか、勝手なものがつくられていく過程を巻き返せ>という理念を勝手に呼び出そうとするのである。