万葉仮名

中国知識人、朝鮮知識人、彼らに育てられた日本知識人が共同で「日本書紀」を編集した。その存在については自己証明しかないが、存在していたとすれば、「古事記」の成り立ちもこの言語的背景を無視できない。問題となってくるのは古代朝鮮語である (「ハングル(朝: 한글)」は、朝鮮語を表記するための表音文字で、15世紀からである)。貴族が口承の歌を記したと考えられる万葉仮名の中に、古代朝鮮語の音の痕跡がない筈がないだろう。専門家ではないので実体的なことはわからないが、少なくとも方法として成り立つ考え方だとおもうのである。「万葉仮名は仏典の陀羅尼(サンスクリッド語を漢字で音写)の影響を受けたもので、日本人の独創ではない。万葉仮名に用いられた漢字の多くは陀羅尼のそれと一致する。しかし平仮名・片仮名は日本人の独創である」(小池清治)