伊藤仁斎

17世紀の伊藤仁斎は、20世紀のアレントの問題意識と共有しているとおもう。「人の外に道無く、道の外に人無し」(「人外無道、道外無人」)といわれる。ここでは朱子との思想闘争が展開される。仁斎は自らに問い続けた。ほかならない、「人」からはじめた画期的視点を最後まで貫くためには、「人」が人類であるといえるように、信(依拠できる場所)を、理性の自己同一的内部(原理主義)に見出さないこと