グローバルデモクラシー

‪近代の知と古典主義の知は切り離してはいけないし無理に統合もできない。これがフーコの言説的な戦略であった。近代主義がやるように、先行する知を全部を否定し尽くすとそのときは近代の知もゼロになっているのである(権力の側に都合よく不可視になっている)。日本の場合では、明治維新以降の近代の知と、近世の知(江戸思想)の関係を考えることが課題である。21世紀に問題となってくるのは、社会主義の知(たとえば幸徳秋水小田実)と、古典主義の位置に入ったマルクス主義の関係である。"グローバル資本主義の分割である世界帝国という名の搾取する国家"という切り口がある。ただしそこで、搾取される国家があるなどというトランプ的にナショナルな方向に沿って主張しては世界帝国を有利にするだけだろう。地域紛争と宗教対立のなかに、搾取される市民たちが生活しているのであり、そこからグローバルデモクラシーの要求が存在していると構成できるかと考えてきたが、トランプの登場以降もこの考え方の基本的な方向性は間違っていないとおもう。‬