フーコからの引用

‪自己自身の書法は、隠遁ということと補完的な関係にある。それは孤独につきまとう様々な危険を緩和する。それは行為したことや考えたことを、仮想の目の前に晒すことを意味する。書くことを義務とするという事実は、人間としての尊厳と羞恥心を呼び覚ますことで、仲間の役割を演じる。

「覚書(hupomnēmata)」とは、術語の意味として、帳簿や公的な登記簿、備忘のための個人的な手控えなどでありうる。この語の生の手引書や行為の指針としての用法は、教養ある公衆全体に流布する事象となっていたように思われる。

-自己の書法-