イギリス

女王は間違いを犯さず賠償責任も発生しないとされるが、これにはだれでも違和感をおぼえる。しかしだからこそ権力者は絶対に間違ってはいけない責任がある。(そうでなければ公平ではあるまいということか)。17世紀の極端へ行ったラディカリズムの経験、政治革命の挫折の後、下たる者は徹底的に道徳を論じる自由へ行くー民を安心させよと。近代の道徳はナショナリズムに先行したと考えていいのか。時代は変わったが、道徳をめぐるゲームの規則は変わらないようだ。ニュースでみた女王はブレア元首相に対して‪(イラク戦争のために)‬"貴方は国を二つに割ってしまった"と非難したとき、紋切り型とはいえ、道徳を喚起する形で自らの不快感を伝えたのである。