多様性と同一性

どの時代も、多様性と同一性は切り離すことができないのだろう。全体としてみると、儒者たちの江戸思想は同一性よりも経験的多様性を重んじていった。江戸思想はいかに原初的テクストを読むのか?関係は同一であり得ない。多様性は、テクストの書記的読みについて考えはじめたし、あるいは、古代言語が存在したと仮定して差異を探求していくことになった。思想闘争と言説のたたかいはあったが、まだ排除の近代はない。問題となってくるのは、解体されていった朱子学形而上学的同一性というのは新しく再びどういう形で現われたかである。それは多様性と一緒にどのような相互作用をもって展開していくのだろうか