論語

「知を好めども学を好まざるは、その蔽や族なり」(陽貨第十七第7章)。ここで「賊なり」は損なうちいう意。つまり学をともなわない知は弊害であるといわれる。今日われわれは、一見すると文化的営みが盛んに行われることによってパラドクスとして生じる、人間知と経験知なき教説の野蛮の時代を目撃している。

参考

「とはいえ、支配的な地位をもたらされた、体系的な俗物性は、それが体系をもつからといって、まだ文化ではなく、まったくもって悪しき文化ですらない。むしろ、つねに文化の反対物、すなわち、しぶとい根をもつ野蛮に過ぎない」( ニーチェ"反時代的考察"、「ニーチェ全集」(白水社)」