言説とは何か

サルトルは「カメラ万年筆」という理念をもっていたが、「カメラを意味のギロチンの下敷きにした」という。これをどう読むか?これは知識人が語る言説だ。ただ映画を読み解く批判性をもたぬ文化人と違って、ゴダールもまたそのカメラ万年筆を以て制度を批判する。「映像と音の間にはニューデイール政策なるものがある」と。(ネオリベラルの経済学がただ経済学を読み解く経済学である場合と異なり、ケインズの経済学は知識人が語る言説としての経済学であったように。) ‪映画の解釈的知識を得ることを遥かに越えて、映画のあり方を議論しようと、映像と音における理念的結合を非分割的で異質的なものに再構成しようといわれる。知識人が議論する為に語られるもの、それは、自己同一性に収斂していかないような、ものの曖昧な同一性としか言い得ないものがこのものとして指示されていると読めるのである。
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