「侍女の間」

『侍女の間』は画布の中にそれを含む部屋全体を再配置するとき何をやったかといえば、小さい封筒の中に入れるためにより大きい封筒を折りたたむようなことをした。ここからバロック的問題提起がおきる。なぜ、自ら折り重なるものをフラットにしておくのか?‪なぜ、折角複雑になるものを単純にするのか?だれが表象が崩れるのを怖れるのか?それぞれの特殊性をひとつの全体性に包摂し統合しなければならないのか?こうして成り立ってくるであろう、思弁である、したがって物としてある未来を思い出す部屋、だれも入ってこれない鍵のかかったその部屋から脱出してみようとはしないのか?(ここで「小さい」とか「大きい」という言い方はよくない。強いていえば、「大きい」庭は「小さい」庭とその近傍をもつだけ )‬