ロッシーニの"シンデレラ"(オペラ版)

‪作品紹介の文を読むと、「カルメン」の19世紀はゴダール映画の20世紀を介してあるんだな。このあとに旧オペラ座ロッシーニの"シンデレラ"(オペラ版)を観た。ウオール街オキュパイの21世紀に意味づけられていると思った。オペラが滑稽で面白いのは、関係があるかないかにかかわりなく、悪役も端役も収奪されているシンデレラの言葉をうたうのである。演劇的ではない。映画も<解体>ドラマの非人称的方向をもつ。ここから、なにが言えるか?わたしのような者には何か役に立つことは言えない。ただ、非人称的方向は、ヴェーイユがいう超自然的に依拠するということではない。寧ろ自然から独立できないままに、混乱状態に陥り、理性的自然と感覚的自然の両方に翻弄されるけれど、同情・辞譲・羞悪・是非からはじめること、自然から自立しなければやっていけなくなったきと、を自覚する構造を読むことができるーたとえ美が感覚に属していても、美とともにである‬