ヴィスコンテイー「Rocco and his brothers」

‪「太陽がいっぱい」のアラン・ドロンは、明日観に行くかなとおもうヴィスコンテイー「山猫」、「Rocco and his brothers」のおかげで特集がある。ゴダール「ヌーヴェルバーグ」の中でゾンビ役をやっていなければ忘れられてしまった。

‪橋の上で泣く場面、泣いてしまいますよ。アランドロンは売れ出すとアランドロンになっていきますが、あの時代は若く純粋そのものですね。

‪許しについては、キリスト教のモチーフを読むひともいて、それはそうなんでしょうが、私は詳しく彼については知りませんが、アランドロンという人は寛容なスケールの大きい人なのかもしれません。ヌーヴェルバーグの映画がトレンドになってくると、全くかれは存在感を失ってしまうのですね。そういうこともあってか、トリフォーたちのヌーヴェルバーガーたちの映画作りを痛烈に批判・非難しました。ところがそのトリフォニーの名も忘れられていくことがはじまる時代に、90年代にゴダールが映画作品「ヌーヴェルバーグ」を作ります。ビジネス界で活躍していたアランドロンですが、このままでは過去の自分が出た映画が未来に残らないのではないかという大きな危機感があって、自分からこの映画作品への出演を申し込んだというのですね。ゴダールの映画しか残らないだろうからですが、これはゴダールによる証言です。ただこのとき、ゴダールは言いませんが、アランドロンは落ち目のヌーヴェルバーグを許したということもあったではないでしょうか。私はそう想像しています。映画作品「ヌーヴェルバーグ」の内容も、アランドロンは湖で自分を殺した女性をゆるすというものです。過去は対立したが、ともに、映画という偉大な過去を永遠にして行こうというアランドロンのおもいですね。そういう意味では、90年代の映画作品「ヌーヴェルバーグ」は「Rocco and his brothers」へのオマージュだったとわたしはかんがえています(だれも言いませんけど)‬