白豪主義

四年間の子供時代のオーストラリアは、白豪主義といわれる人種主義の最後の数年間に属していた。シドニーをたつとき、隣の大工の息子だったBruceが、「いつもオーストラリアを思い出すように」と記念にくれたのが先住民である砂漠にいるアボリジニーAborigineを記録した写真本だった。この本を開いたとき、地面が崩れるほどの衝撃だった。それらは、日常において自分が見ることができなかった、痕跡のない他者の存在を示してくれた写真だった。