鬼神論について

「霊魂不滅を信じるのは、害がある。というのは、たましいが本当にからだを持たないものであると想像するのはわたしたちの力にあまることであるから。そこで、霊魂不滅を信じるといっても、実際は、生命が延びると信じているわけで、死を役立たせることができない。」Simone Weil

知識人が霊魂が存在するか存在しないかについて論じるのは、霊魂があるとする言説を肯定したら思想的にどういうことがいえるのかということを問題にしているから。つまり追っかけている対象は、霊魂それ自身ではなく、霊魂論である。この点についてはこのひとはどうなのか知らないが、Simone Weilは中々すごいことを喋るとおもう。「たましいが本当にからだを持たないものであると想像するのはわたしたちの力にあまることである」とは、魂の問題は想像にゆだねることができないといっている。そこから、カントのように考えるという可能性も出てくるようにおもえる。単純に言ってしまうと、魂は理性がなんとか永遠に言葉に生きる理念の形として考える可能性があるというか...(この方向はSimone Weilは承認しないだろうが)