絵画の歴史とはなにか

‪絵画の歴史とは何でしょうか。絵画史というのは、いかに失敗の感覚から逃げるかとする試みの歴史ではないでしょうか。世界の意味を読めなくなったところに、意味されるものと意味するものとのギャップをできるだけ小さくしてくれるのが絵画。ベケットがいうようには実のある充実を与えてくれるかはわかりませんが、たしかに、近代の確立した物の見方のなかでそれとは別の見方が絵にあります。絵を描くとは獲得ではありません。寧ろ喪失を重ねることです。例えばなにかの色を失ったとき赤色がとって代わることはありません。それはもう一つの近代がオリジナリティーにとって代わることがないのと同じなのです。‬説明できない系列のなかで、このような現実からの逃避を、見るひとと共有できるかですね、いつもわたしはそうおもうんですけど