「ゆきゆきて神軍」

公開されたときは、渋谷で三回みたかもしれない。監督の制作ノートも読んだ。‪「ゆきゆきて神軍」では、観る前は、世直し的救済論の危うさを描いているのかなとおもっていたが、寧ろ倫理的なものに突き動かされている人間への視点にとらわれた。決して単純ではない。渾然としている。出発はシャーマンを通じて真実が恰も始めて語られたときだったという。あえて私の理解で鬼神論的に言うと、魂は普遍のみ知る。特殊を知らない。欲望を知らない。だとしたら、寧ろ引き金を引いたのは、実存的なものかもしれない。‬何だったのだろう、あの映画は。三浦さんならば、「危険人物です」という感想を言うのだろうだけれど (大事な映画を語るときにくだらん名前を出すべきじゃない)