普遍主義のアジア


ヨーロッパだけに普遍主義が存在したのではないこと、だけれどヨーロッパにだけ近代が起きたこと、ここから帝国主義における支配する国と支配される国の間の分割が成立したこと、この知を前提に、1990年以降の後期近代にたいしては、水平方向に、政治多元主義と経済の反格差が要請されている。他方で文化右翼と経済右翼に転向したような思想は、垂直方向に、アジア独自の近代?が定位する文化の起源を措定して、「帝国」という名の同化主義の正統化と世界資本主義の分割に解決を見出そうとしているようにみえる。しかし安倍が一番悪いのだけれど各国の文化の固有のこだわりのもとでアジアにおけるヘイトスピーチの交換を終わらせることができるか。新しい形の普遍主義をもった相互の信頼関係を築けるか。分割したところで競争を本質とする経済の下で人びとの間における他に対する排他主義は起きないのだろうか