マイナー思想史とはなにか

‪マイナー思想史とはなにか

• 思想史的にいうと、戦前の左翼が展開した「近代の超克」の言説は近代批判の大切な視点をもっていたかもしれない。天皇ファシズム軍国主義の時代にあって自分達の影響力を用心深く考えていなかった点が彼らの問題であった。近代批判は終わらせてはならない。1968年の運動は消滅してしまったが、それが提起した近代批判は、1970年代を経て現在に生きている。2018年の現在、戦争責任を果たさずに過去を消し去る歴史修正主義明治維新の近代から来ていることを、忘却させらた思想家のマイナーな仕事をよむことによって、構造的に明らかにしようとしている。‬近代批判が定位するマイナー思想史は、マイナー文学と同様に、政治的なのである