ヒチコック「レベッカ」(1940)

レベッカ」(1940)。鳥のように険しい崖に立つ人間、ビクトリア朝の美意識を体現した垂直軸における崩壊の静けさ。ベラスケス『侍女たち』のパロディーにみえる。死者との関係において痕跡があるだけで実体がなく、外部の海からあらわれる偶然をそのまま内部に映し出すヒチコック。何という男だろうか