思想史

思想というのは外部をもつから、外部との関係から自己との関係の絶えざる再構成が成り立つ。外来思想(仏教)は中国思想の自身との関係を再構成させた。外部からの感化の大きな運動のなかに、例えば理気論がいかに古代の天の思想を意味づけるかという問題意識が立つ。これは、‪(私が正しく理解していれば)‬子安氏によると、人の心が天の心に投射されるというメタファーと超越者としての天の理念化とによって為されたという。人の心に依る禅の時代が近世と古代という互いに遠い物同士を近づけた、思想革命ということか。それは17世紀の古義堂(京都)とアジアに起きた知識革命に先行する