外の思考

‪ ‪外の思考は、しばしば困惑をもたらすものであるが、フーコが言う意味で秩序づけられたすべての表層をぐらつかせる。外の思考は、われわれの時代と空間をもつことによって、同一者の一国的歴史観の確立された支配的見方を突き崩して、他者(日本帝国主義が侵略した中国と朝鮮)からみる物の見方が成り立つ。外の思考に立つ要請された方法としての読みを徹底することで、昭和十年全体主義を帰結する新権門体制である明治維新の全体国家を対象として必要としなかったわれわれの時代と空間が存在したと考えみると、現在のアジアのあり方についてどんなことが言えるだろうか。「「日本の近代化」とは何かー中国編集者の問いに答えて」(子安宣邦氏)を注意深く読んで発想の大転換を行っている所である