2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

MEMO

何十年前のことだが、大学時代に、元最高裁判事のOBに原稿の執筆をお願いした。このかれは判決のことか、何か新しい学説でも書いてくるのかとおもっていたら、旅行で見学した香港の裁判所について書いてきた。なぜ香港裁判所を知ることが大切なのかとさっぱ…

本居宣長

‪この一年間、12世紀の朱子学の文を一緒に読んでもらっている。18世紀の本居宣長が聖人と鬼神についてこういうことを考えて書いていたのは、随分最近のことのようにかんじる。とくにいまの時代でなければ、問題意識をもって読むことはなかったとおもう。理念…

ラディカルリベラリズム

ラディカルモダニズムにおける外部思想の否定的差異化の意味は、ラディカルリベラルの肯定的差異化からはじめて明らかになるとおもわれる。外部の肯定的差異化は、ラディカルモダニズムの言説<言語の消去としての近代化>に絡み取られず、死に切った過去の言…

MEMO

‪目に見えない素材とリズムを以って他者を描く=書くピカソにおけるマネの‘草上の昼食’の解釈は、バベルの塔の崩壊の後の人間の文化において不可避なものを問うたと私は思う。文化を無意識の情動の上に築こうとするが、再びファシズムに絡みとられずに、情動…

講座「明治維新の近代」13 について

<ラジカルなモダニズム> は何か?トータルに、全的否定的に、思想性なき広がっていく豊穣さに宿るのか?‘バベルの塔’は古代帝国の高度な建築術と都市の多言語的多様性の勝利であった。それを憎んだ共同体ナショナリズムが「悪名高い」’塔’崩壊の伝説を物語っ…

『タクシードライバー』(1976) と 『キング・オブ・コメディ』(1982)

『タクシードライバー』(1976)『キング・オブ・コメディ』(1982)どちらの作品も、マーティン・スコセッシ監督のStorytellerならではの映画ですね。ロバート・デ・ニーロが主演。ポール・シュレイダーが脚本を書いた『タクシードライバー』は、不眠症の人が時…

「‪われわれ物を解釈するよりも解釈を解釈するのに忙しく... 」

「‪われわれ物を解釈するよりも解釈を解釈するのに忙しく...」解釈の解釈はなんのために行われるのか?それは、読む人間が依拠できる究極の原初的テクストの存在をもとめているとする説明がある。朱子学の言説から言葉を奪回しようとして、注釈の任務を通じ…

ジョイスの’自分で決めた亡命’ self-imposed exile

アイルランドからヨーロッパに出たジョイスの’自分で決めた亡命’ self-imposed exile を読みとれる一文。亡命といっても、1920年代のパリの知識人と芸術家たちの亡命とは随分ちがう。アイルランド人は英語を教える日雇い労働をさがしてやむを得ず国外を出る…