2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

フェミニズムを考える

‪ ‪二重の搾取とはなにか?問題となっている搾取は、嘗て植民地化された国々の搾取、現在は再び「普遍主義」「共和主義」という名のネオリベのグローバル資本主義からの搾取だけではない。明治維新150年を批判すると言いながら称えている類のナショナリズム…

「平成」の名を考える

「平成」の名前の由来は、『史記』の「内平外成」、『書経』の「地平天成」からで「国の内外、天地とも平和が達成される」という意味で説明されたのを覚えている。イラン戦争のときは、海外にいたが、アメリカがぶっ壊し日本が商売で再建すると言われたもの…

Brexitの問題を考える

‪「今の英国の混乱ぶりは情けない」といわれるが、現在はBrexitのどの立場も多数派を形成できないほど分裂している。ブレア政権とその後の時代の統一と比べると、分裂で喋る自由もでてきた。スコットランドと北アイルランドは喋る。街頭の100万人と500万の署…

津田左右吉

‪今月台湾で子安宣邦氏が講義した。講義のなかで言及していた昨年行った津田左右吉の国民思想のプリントを読みなおしている。‬アイルランドの場合、土地を要求する反帝国主義的言説がだんだんとその正反対に帝国主義的言説と類似してくることが起きたが、帝…

Brexit (英国のEU離脱)から日本人は何を読みとるのか?

Brexit (英国のEU離脱)からアジアにとってなにか?日本人は何を読みとるのか。Brexitが意味しているのは、Brexitが意味しているのは、1945年を記憶しているかどうかに関わる。それは1945年にヨーロッパで一体何が起きていたかの忘却であるとする指摘がある。…

スコットランドの独立の意味

‪スコットランドの独立は、独立を主張するが、もし平等の関係を重んじる熱烈なインターナショナリズムを尊重しまたこれに支えられていなければ真の独立は不可能だというようなことを言ってきた。現在の段階では、それでは「想像の共同体」としては「弱い」と…

エズラ・パウンド

‪だが最初に現れたのはエルペーノール‬ ‪葬られもせず、広大な大地に打ち捨てらた、 われわれの友エルペーノール‬ ‪キルケーの館に、われわれが残してきた遺骸‬ ‪憐れみ深い霊魂を、他の仕事が追いたてたために‬ ‪嘆くことも、墓に納めもせずに」 ‪(エズラ・…

MEMO

ブッシュのイラク戦争を契機に、反アラブだけでなく反ユダヤの動きが世の中に広がっている。この国New Zealand の問題というよりは、イラク戦争に積極的に協力したオーストラリアの問題とみるべきだろう。オーストラリアの白豪主義を乗り越えた文化多元主義…

言説家としての北一輝を考える

「社会主義の世界連邦国は国家・人類の分化的発達の上に世界的同化作用をなさんとするものなり。ゆえに、自国の独立を脅かす者を排除するとともに、他の国家の上に自家の同化作用を強力によりて行わんとする侵略を許容せず。ーこの点において社会主義は国家…

芸術の近代を考える

‪アイルランドの独立に導いたヒーローたちが処刑されました植民地時代の一望監視方式監獄が博物館として保存されていまして、撮影禁止とは知らずそこで撮った写真をアイリッシュの友人に見せたら現在のわたしたち女性はまだここにいるんだと怒りはじめました…

人形浄瑠璃文楽

男女の愛と友情の世界を演じ切った人形が三体、舞台で操る九人の男性の影たち。何だろうね、これは?秩序の背後にもう一つ別の秩序があるわけだけれどね、秩序と秩序の間に秩序そのものが宙吊りになる、観客席からは見えない、過剰なものの存在を考えた。‪こ…

人形浄瑠璃文楽

男女の愛と友情の世界を演じ切った人形が三体、舞台で操る九人の男性の影たち。何だろうね、これは?秩序の背後にもう一つ別の秩序があるわけだけれどね、秩序と秩序の間に秩序そのものが宙吊りになる、観客席からは見えない、過剰なものの存在を考えた。‪こ…

ヨーロッパの端とアジアの端

‪ 'Let's leave theories there and return to here's hear' (Joyce, FW) ヨーロッパの端にある‪アイルランドで考えるポストコロニアルからポスト構造主義にかえってきた。そのポスト構造主義は、人間が立つアジアのあり方を考えるポスト構造主義。そうして…

結局修正脱EU案も修正なき脱EU案も否決された

1998年のベルファスト平和条約は自立北アイルランド(英国からの独立に非ず)を成立させた。国民投票と雖も確立した平和条約の実質を破壊できない。結局修正脱EU案も修正なき脱EU案も否決されたのである。議会は期限の延長を可決したが、恐らく修正脱EU案は困…

ジョイス

‪ジョイス文学は消滅したゲール語について考える。ゲール語は絶滅させられたのか?否、民の英語を使う生活上の要求の中で捨てられたのだ。ジョイス文学は、絶滅させられたと想定したうえで構築されるアイデンティティの国民文学とは全然違う。新しい文学はあ…

アルトー

‪ ‪「アルトーにあっては、言説(デイスクール)としては拒まれ、衝撃の造形的暴力のなかに奪回された言語(ランガージュ)は、叫び、拷問にかけられた身体、思考の物質性、肉体に送りかえされる。」‬ーフーコ『言葉と物』(渡辺訳)‬ ‪アルトーがフランスに強制送…

Ocean(海)という世界の原神話

『フィネガンズ・ウエイク』のジョイスも世界の原神話を考えていたことは間違いない。世界の原神話は死後の世界での安心を物語るであろう。マース・カニンガムは、1998年のベルファスト条約合意のとき、『フィネガンズ・ウエイク』から感化を受けたケージの…

ヒチコックの宇宙のコントロールとゴダールによって呼ばれた映画界(=多-異界)

死者はなくならない。たとえば生まれ変わりの物語が語られていく意味は何かを考えることによって、近代のあり方を問う。近代に顕著な本来性の見方(一義的な決定的な解釈)を相対化しよう。見えるもののなかに見えないものが遍在する、ヒチコックの宇宙のコン…

‪ 「平成の30冊」が意味するもの

‪ 17世紀以降は、アジアが存在するのはアジアが存在するからではなく、アジアは言説のなかのアジアが存在するから存在してくるようになる。支配者のヨーロッパが語るアジアは20世紀のオリエンタリズムの文献学的な知として普遍的に構成されてくる。20世紀後…

ピカソを読む ー challengeing the past

‪17世紀というのは、中世的世界観の終わりと近代の初め(近世)ですね、「危機の17世紀」といわれます。世界史の年表をみればわかるのですが、時代の精神は外部へ出ていくのです。外へ出て行くのは、ヨーロッパだけでなくアジアもです。17世紀が17世紀として成…

英国のEU離脱を語る、イギリスを語る、離脱されるEUのヨーロッパを語るとは、どこからイギリスを評価するのかによる。アイルランド時代はダブリンからみた。今日はアジアからみようとしていている。

英国のEU離脱を語る、イギリスを語る、離脱されるEUのヨーロッパを語るとは、どこからイギリスを評価するのかによる。アイルランド時代はダブリンからみた。今日はアジアからみようとしていている。米国のイラク戦争支援に帰結した原理主義からの影響に晒さ…

MEMO

‪ 日曜日は250人以上の聴衆がいました。勝五郎の意味を考えるためには、勝五郎のことだけを追いかけるだけでは十分ではなく、インタビューした勝五郎を書く篤胤の思想のあり方も一緒に考えることが大切だという点が伝わったのではないか思います。できること…

1980年代について

ヨーロッパとの差は、ヨーロッパの脱原発化との差のことだけではありません。報じられるヨーロッパの極右翼は、危惧される時代の危険な動きですが、それは、日本の極右翼ー戦争責任が裁かれず戦前からそのままきたかにみえるーと同じものとして考えてはいけ…

元号について

‪見えないものを名付けることに関心がある。時間を名付けることは、共同体にとって、どんな意味があるのか。ウィキによると、中国の元号は、中国王朝の冊封を受けた朝鮮、南詔、渤海、琉球などでもそのまま使われた(南詔、渤海は独自の元号も使用した)。現…

言説Brexitを読み解く

ヨーロッパといえば仏と独と英を考えれば十分で他国を考えなくてもいいとする見方はもうないだろうが、まだ英国に関しては、北アイルランド、スコットランド、ウエールズを無視しても構わぬとする見方があるようだ。イギリスの普通の人々はBrexitを支持して…

『言葉と物』

‪『言葉と物』のフーコの文は「17世紀的」だといわれる。多分同じ意味で、「バロック的」ということも言われる。これはアカデミーの専門知のヨーロッパ原理主義者でなければ完全に理解できないような言葉である。「17世紀的」とは何か?「バロック的」とは?…