2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

石田梅岩を讃える  「第四章 形は直ちに心と知るべし  梅岩心学をどう読むべきなのか」

石田梅岩を讃える「第四章 形は直ちに心と知るべし 梅岩心学をどう読むべきなのか」 江戸の武士政権によって、天皇・貴族・寺社が独占してきた学問にアクセスできるようになった農民や町人の中から、心学とその運動を創始した石田梅岩(1685‐1744)のように…

鈴木雅之を発見することの意義 「第三章  なぜこの農民国学者は遅れて発見されるのか 農民国学者鈴木雅之と『生成の道』」子安宣邦氏著「『維新』的近代の幻想」(作品社)より

鈴木雅之を発見することの意義「第三章 なぜこの農民国学者は遅れて発見されるのか 農民国学者鈴木雅之と『生成の道』」 天保8年(1837年)下総利根川畔の農村に生まれ、明治4年に35歳で逝った鈴木雅之は「遅れて発見される国学者」である。ちなみに、鈴木雅…

横井小楠という変革期の「精神の器量」 「第二章  明治は始まりに英知を失った  横井小楠と『天地公共の道理』」子安宣邦氏著「『維新』的近代の幻想」(作品社)より

横井小楠という変革期の「精神の器量」「第二章 明治は始まりに英知を失った 横井小楠と『天地公共の道理』」 明治維新の近代を批判的に語ることができなくなってしまうのは、明治と江戸を分割することによって「言語の拡散」(フーコー)が起きていることに…

津田左右吉はどのように「明治維新」を語ったか。「第一章  『王政復古』の維新  津田宗吉『明治憲法の成立まで』を読む」 子安宣邦氏著「『維新』的近代の幻想」(作品社)より

津田左右吉はどのように「明治維新」を語ったか「第一章 『王政復古』の維新 津田左右吉『明治憲法の成立まで』を読む」子安宣邦氏著「『維新』的近代の幻想」(作品社)より 「いわゆる王政復古または維新が、その実少なくとも半ばは、皇室をも国民をも欺瞞す…

書評 子安宣邦 著、 「維新」的近代の幻想、 日本近代150年の歴史を読み直す (作品社)

書評子安宣邦 著、 「維新」的近代の幻想、 日本近代150年の歴史を読み直す (作品社) 本多 敬 「『維新』的近代の幻想」とは何であろうか。日本近代150年の歴史を問い直す子安宣邦氏の著書は、外部の思考を失い閉じた内部的幻想に囚われたわれわれが語ること…

MEMO

「「製作する(produire)」という言葉のなかの「u」という文字は、「製作する」のなかに「語る(dire)」が入り込むのを妨げているだろうか」(ゴダール『映画史』1998)。ここでゴダールが語っているのは、外部性をもった制作のポストモダンである。外部の思…