2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

渡辺一民氏、三木清と林達夫を語る   2011

渡辺一民氏、三木清と林達夫を語る ミッシェル・フーコ「言葉と物」の翻訳者・渡辺一民氏が淑徳大学の公開講座で、三木清と林達夫についてレクチャーしています。講義で使った資料を紹介いたします。 第一回・第一次大戦は、民衆が国家と国家(フランスとド…

渡辺一民氏、講義「二十世紀の精神」 (全三回) 2012年

渡辺一民氏の二十世紀の精神 第一回(配布資料) 2012/03/07 22:23 ポイント反ドルフェス派のシャルル・モーラスと、ドルフェス擁護派シャルル・ペギー、この立場を異にする両者は、金に支配されるブルジョア社会への危機観を表明することで、一致をみる わ…

三木清『人生論ノオト』を読む - 三木清と親鸞

三木清と親鸞 幻想は幻想を生む。そのとおり、3・11以降は「安全神話」が軍事的復興幻想を生んでいる。集団的自衛権という名の新植民地主義、靖国ナショナリズム、東京オリンピックへと、3・11以降の方向を一言で形容すれば、「成功主義」。三木清が「私は今…

結局「大量殺戮兵器」は無かったのだけれど、安倍は米国の側に責任があるこの歴史的事実を歪曲し、更に、米国のイラク爆撃が国連安保理決議に基づく集団安全保障だと嘘をついている

たしか、ダブリンの500人ぐらいの人々にしたがってデモ行進し、ボールスブリッジにあるアメリカ大使館前に着て抗議した。大使館門前は、警察の警備で守られていた。争いを好まない平和な人々だから、このように大使館前でアイリッシュ同士が対立するのは本当…

もし日本人もなにほどか抽象的に考えることができるとすれば、それはなにによってか?

昔は滅多に無かったのに、最近はフランスに旅するとき、日本人について考えていることがあります。やや平均的にフランス人について申しますと、やはり彼らが抽象的に考えることができるのは、フランス革命がもたらしたものにおいてですよね。それが市民社会…

欧州議会の選挙結果について

労働党に不満をもつ労働者達の票は、前回ロンドン市長選のように、保守党に行くことはあっても、極右翼政党には行かないとされた。今回のブリュッセルの労働政策に対する当然の?反発を背景にした、UKIP(英国独立党) 人気は寧ろ一時的なものではないかと観る…

言葉について考える

意外にも、「フィネガンズウェイク」にエスペラント語を利用した造語があまりみつからない。理由は分からないが、やはりいくらエスペラント語が社会主義原理の民族語を超える構築性をもつとしても所詮、国家モデルのバベルの塔的な野心。(ジョイスのような) …

99%の人々の理解のために、'解釈改憲'と'集団的自衛権'を、それぞれ、'憲法停止'と、'爆撃するアメリカ軍として自衛隊が積極的に行う戦争権'と報じてください!

果たして、'解釈改憲'について理解している人々がいるのでしょうか?理解できるのは多分、政府と学者とマスコミ人といった1%以下の人々だけでしょう。同様に、'集団的自衛権'という言葉の意味も本当に理解されてはいますか?これらの'上'から一方的に来る言…

「論語」は時代遅れということを遥かに超えています。原初の本の名である、徹底して<反時代的な>本の名が、「論語」

「論語」は、道徳先生の時代遅れの本か?憲法前文以上に、読者の前で、人間の人間関係に即した道徳性しかないと徹底してくるくせに、道徳とはなにか?という定義を一切しようとはしない「変わり者」です。「理屈屋」さんでもあるので、ただ道徳の領域がある…

福井地裁判決の意味 ー日本の原発を輸入する国々の多数の人の生存そのものに関わる権利全体を危うくしていいのだろうか?絶対に No だ!

「美しい」などと称える必要なし。当たり前の判決なのだから。さて日本の関連企業が儲かるために、組合に仕事をもたらすために、さらに、国際法違反・憲法違反にも拘らず多分国が核兵器開発を行えるために?しかしこれらを実現するための犠牲として、日本の…

思想史とはなにか

思想史とはなにか わからない!しかし思想史とてわれわれ人間が語るのである。さてその人間といえば、二つの物をそう簡単に切り離すことに躊躇するものだ。だから思想史もきっと同様の仕方で、アイデンティティと非アイデンティティの間の交通をみるのだろう…

なぜ、ツイッターの掲示板に現れるかくも多くの匿名の意見が、スケープゴートに嵌まるのか?

誰からも見られず、誰にも聞かれたくない心の中の内部は、驚くほどの多様性を生産する。そもそも芸術はこの<私>の領域がなければ成り立たない。さてこの<私>の領域を敢えて<公>の領域に、(ネットは半ー公か?)、接続するときに、自分が何者かを開示する努力…

解釈改憲できめた集団的自衛権という、憲法の外から、あるいは憲法それ自身の否定から海外に出た兵隊たちに対してこれとは別の事をそれほど期待できるかという問題

解釈改憲できめてしまった集団的自衛権という、 憲法の外から、あるいは憲法そのものの否定から海外に出とうとする兵隊たちに、これとは他の事をそれほど期待できるかという問題。 兵隊だけの問題ではなく、秘密保護法と、 安倍自民党の憲法草案がかつての道…

美しい日本の私から、美しい日本の恐怖と貧困へ

美しい日本の私から、美しい日本の恐怖と貧困へ劇団員による「くらべてみよう、自民党草案と日本国憲法」の舞台は、左側にある現行憲法の領域と右側にある自民党草案の領域に分かれている。「象徴天皇」(現行憲法)が左側の領域から右側の領域へ移ったとき、…

感想文ー東京演劇アンサンブル憲法集会『憲法を語ろう』 (5月17日)

第六回憲法集会は、「物語」「弁舌」「歌」から成り立っていた。つまり、寸劇仕立て『くらべてみよう 自民改憲案』、海自いじめ裁判の弁護団長岡田尚弁護士の講演、林光の憲法前文ソング、という三部構成だ。「物語」をなす寸劇は驚きだった。俳優達が書いた…

Nelson Mandla 1964 - An ideal for which I am prepared to die (from the guardian)

1 I am the first acuused. I hold a bachelor's degree in arts and practised as an attorney in Johannesburg for a number of years in partnership with Oliver Tambo.I am convincted prisoner serving five years for leaving the country without a …

考える自由が保障されているときならば集団自衛権を不必要と判断する人々が、現在「必要」と言い出しているのは、それは、考えが変わったのではなく、考える自由が許されない戦争体制に入ってきたからと思います

考える自由が保障されているときならば集団自衛権を不必要と判断する人々が、現在「必要」と言い出しているのは、それは、考えが変わったのではなく、考える自由が許されない戦争体制に入ってきたからと思います。嘗ての総力戦とは違う、陰険な見えない戦争…

小さな声でされど大きな真実を語る ー 集団的自衛権は対話なき集団的暴力のこと

小さな声でされど大きな真実を語るー集団的自衛権は対話なき集団的暴力のこと。 語るとは、他者を知ると同時に自らと他者を知らしめること。 他者が知られるより先に対話者として座を占めているこの顔と顔とを向き合わせた関係を介してしか、対話は不可能な…

ポストモダニズムのモダン化 - 実践的にというか、不気味なほどにポジティブに、「左翼」を名乗るキモイ保守主主義者たち

2000年に入って、ポストモダニズムの所謂モダニズム言説が目立ってきました。厄介なこの言説は、ポストコロニアリズムから一定の影響を受けながら、ナショナリズムの言葉を喋っています。第三世界の数十か国を見渡したポストコロニアリズムのアカデミックな…

柄谷の'交通'はどこに消えてしまったか? ー討議<帝国・儒教・東アジア>をいかに読むか (4)

柄谷の'交通'はどこに消えてしまったか? ー討議<帝国・儒教・東アジア>をいかに読むか (4) 世界史は本当にそれほど世界史なのか?それは産業革命を経た英国と仏を中心としたヨーロッパが語る近代史でしかあらじ、それなのに、なぜ、人口から言って世界の圧…

グロテスク ー思考停止に陥らない異化効果

グロテスク ー思考停止に陥らない異化効果ホホ~、ジャーナリズムの歴史が長いイギリスの新聞は、政治家の顔を彼らを恐れさせるほど醜くグロテスクに描くニャリ。おそらく、その効果あって、読者は政治家に対する安易な共感を抱かず、比較的冷静に彼らの言葉…

映画は考えられないことを考えるためのもの。文化は考えることができるものを考えるためのもの。

映画は考えられないことを考えるためのもの。文化は考えることができるものを考えるためのもの。ゴダールでは、文化とテレビは同一視されている。そして、浅田彰が東との最近の対談で、そうした文化のテレビ的画一化が構造にほかならないという。構造とは文…

スターリニズム、天皇主義、軍国主義

スターリニズム、天皇主義、軍国主義労働を称える近代の神話は、芸術家を'暇人'、思想を'普通でない人'の空論と嘲笑う。芸術は一代限り思想も弟子が不可能だ。労働価値説からは、再生産の循環に入らぬ芸術と思想ほど、自然の豊饒な繁殖力に対立するものもな…

民衆史

繰り返し'普通の人'という言い方と、いかに思想が民衆に影響を与えるかを疑う傲慢は、本当に腹立たしいものだ。正しい近代に向けて改革する主体に届く程度に従って思想の価値が決まるとする民衆史とは、'民衆感情'と同様に、近代の言説が自らのために構成し…

歴史を書くこと ー 「08 憲章」 (2008年12月10日発表)

「08 憲章」2008年12月10日発表 一、前置き今年は中国立憲百年、「世界人権宣言」公布60周年、「民主の壁」誕生30周年であり、中国政府の「市民的および政治的権利に関する国際規約署名10周年である。長期にわたる人権への災禍に対する、艱難に満ち、曲折し…

民主主義を排除する同士、求め合う「敵」同士?

異邦人か孤児か、兎に角、戦後はゼロから出発すべきでした。が、共和主義理念の構築が乏しい以上、戦前との連続性を断ち切る妥協として、天皇を縛る憲法に寄ることになりました。'内なる天皇制'という言葉は、戦前天皇制ファシズムは終わったが、天皇として…

普遍主義的ヒューマニズムはなにか?08憲章の抗議とは一体なにか?ー「天安門事件」の研究会出席者、相次ぎ拘束

「天安門事件」1989年のその後はあまり報じられることがありません。また、オキュパイ運動の流れの中で展開し始めた台湾学生の民主主義運動が事実上黙殺されています。報じても経済の話に縮小しています。こうしたなかで、アジアでどんな民主主義的声があが…

ストライキ

ストライキ ロンドン滞在中地下鉄のストライキがあったので、これをBBCがいかに伝えるか注意深く観察いたしました。交通の混乱・混雑に対する街の人々の不満の声。ストライキの意図が労働組合が期待するようには理解されていないギャップ。しかし権利の行使…

居酒屋

ダブリンのパブはやはり、日本の居酒屋と同じ雰囲気で、どちらかというとソフトな右翼的な、でも自分では左翼と思っている、愛郷精神が食ったり飲んだりしています。ジョイスの労作「フィネガンズ・ウエイク」は、そのダブリンの居酒屋を舞台としております…

オペラ「論語」の構想

オペラを観劇したことがないかもしれませんが、難しいものでは全然ありません。むしろ非常に気楽で筋も頗る単純で、幾分荒唐無稽で、映画の19世紀的な精神に先行して、オペラがありました。ミュージカルよりは知的であります。ところでもし明日、オペラ「論…