2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

フーコ『言葉と物』

フーコ『言葉と物』の序文と第十章が重要な理由は何か?ラテン語の「世界という散文」よ、さようなら、と、西欧はそれ自身からの異別化を行った。近代はそれによってヨーロッパ中心主義へ行く。形式化された普遍言語を切り開く。この知は地球の隅々までを支…

フーコ

‪ 「不条理が列挙された物々の分けられる場所である<なかで>を不可能にすることによって、列挙される<と>を崩壊させてしまう」ー フーコ『言葉と物』序章(本居宣長が「天」を「あめ」と読ませてそれがなんの意かわからないと注釈しだが、このやり方は<なかで…

フクロウ猫、憲法の憲法を書く‬

‪フクロウ猫、憲法の憲法を書く‬‪<第一条>‬‪何人も自己のまわりに明治維新の近代国家に先行した権利ー漢字と仮名をもつ権利ーを音声化から奪われない。目に見えない排他的境界線を他者中国との間にひくことを拒む権利をもつ‬‪<第二条>‬‪何人も顔を隠す権利を…

なぜ近代は古代を必要とするのか?

‪「クーオク万歳三唱」‪「クーオク万歳三唱」という文が『フィネガンズウェイク』にあった。「quoi? quoi? quoi ?」と万歳するカモメのマーク王はいったい何を万歳するのかさっぱり分からぬとジョイスは嘲笑った。ここでジョイスはアイルランド独立運動の起…

MEMO

<社説>天皇即位の儀式 権威高める手法に警戒を「大戦前の即位儀式は、天皇の権威を内外にアピールし、国民の崇拝意識を高め国威を発揚する狙いがあった。沖縄は天皇の権威の犠牲になる歴史を歩んだ。琉球併合に至る過程で、明治政府は、中国皇帝が琉球国王…

何が問題なのか? 一神教的ナショナリズムによって成り立った国家の宗教性

‪普通選挙と文化多元主義と権力分立の危機のなかであらわれてきた日本人という単一民族の幻想、ある国家でしかないのに日本国家しかないとする幻想(「ラグビーは日本を応援するのは当然でしょう?」という言説)。これらのことは、近代が自ら、国家の宗教性に…

東アジアの映画とその問題提起

台湾語の『非情城市』(日本公開 1990)までは台湾映画は全部ふきかえ(北京語)だったということの意味をよく理解するためには、十年後にアイルランド語ではじめて作られた映画を見なければならなかったのです。アイルランド語が台湾語に対応するというような単…

本居宣長の注釈を超える注釈とはなにか?

注釈を超える注釈とはなにか?宣長は「神」を「シン」と訓むべきことをいう。なぜか?そのことによって何が問題となってくるのか?先ず本居宣長が行ったのは神話の注釈である。神の道を解釈した。そこで宣長は体言と用言をめぐる中国語と日本語との言語的差…

2022年『ユリシーズ』出版100年を前に

2022年『ユリシーズ』出版100年を前に、ジョイスとノラの遺骨をスイスからアイルランドに送還するという話があるそうです。ジョイスは自分で決めた亡命でもうそれっきりアイルランドに帰ってこなかったのです。『ユリシーズ』波乱万丈の人生の最後は、アイル…

2022年『ユリシーズ』出版100年を前に

2022年『ユリシーズ』出版100年を前に、ジョイスとノラの遺骨をスイスからアイルランドに送還するという話があるそうです。ジョイスは自分で決めた亡命でもうそれっきりアイルランドに帰ってこなかったのです。『ユリシーズ』波乱万丈の人生の最後は、アイル…

西田幾多郎『哲学の根本問題』を読む

ポストモダンにおける差異の肯定も、モダンにおける差異の否定(つまり否定の差異)も、「哲学の根本問題」の思考において、分節化されることが無いのよね、このことが西田において理解されていないというか、もちろん理解しているのだろうが、読者に対してあ…

MEMO

‪廣松の『ドイツイデオロギー』の文献的解明がどうしてそれほど大事なことなのかよくわからない。イエニーのことも触れるが、まるでブルジョア作家が「忠実な」妻にタイピングさせたぐらいのことでしょうと言っているようなものだった。結局彼がやっているこ…

何人も顔を隠す権利を奪われない

何人も顔を隠す権利を奪われない。マスクの権利は21世紀に必要とされる人類の権利である。われわれの顔の下にあるだれかわからない仮面も保障されるべき

ポスト構造主義と映画における思考の形式

‪ドイツ語のGeistを漢文エクリチュールの「精神」と読んでも意味がわかる。これは解釈の厚さによってではないだろうか。ヘーゲルの「精神」もマルクスの「労働」も解釈の厚さーものーから成立したと考えてみたらどういうことが言えるだろうか。構造主義の科…