2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ギリシャの国民投票の本当の争点は、CAPITALISM ISN'T WORKING についてだろうと私はおもっています。

今日のギリシャの国民投票の意味を考えるときには必ず、2008年の危機の意味が一緒にあらわれてくるものなのです。2009年の行動はなにであったのかといつも自問しています。この2009年に先行する、2008年のヨーロッパの危機はいかなる意味で危機だったのか?…

寸劇をかんがえる

寸劇とは ごく短い劇のことで、六十年・七十年の日本における政治集会やデモのときに現れたのが、政治をテーマにした寸劇、新劇の訛り?だときいていますがね。英語では a short dramatic performance, a tabloid play、a skit 。フェースブック掲示板に時々…

エマニュエル・トッド『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』(堀茂樹氏訳)の副題は、「フランス人への警告」とはなっておらず、奇妙にも、「日本人への警告」が副題となっています。それはなぜなのでしょうか?

『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』(堀茂樹氏訳) のエマニュエル・トッド氏曰く、経済的に、さらに政治的に「ドイツがヨーロッパ大陸を牛耳る」とすれば、「ドイツ帝国」とかれが名指すものが及ぼす世界破滅を避けるのは再び、政治では無理なことでしょう…

イタリアのオペラの旅

Energy ? Pathos ? Ecstasy ? This is Tintoretto , unreadable montage of the dissimilarity ヴェニスのテイントレット、その天井画はミケランジェロからの感化よりも断絶を感じますね。肉体(正確に言うと表象)がフワフワと浮いていて、光(表象)が俗ぽく誘…

社会があるから世論があるのか、世論があるから社会があるのか?

昨夜はchirashi とメニューにあるからどんなもんかと頼んで食べたら、さすがイタリア人、間違っていないんだな。ほんと味覚がいいと思った。思い返すと、イギリスなんか食べものはなにもかも間違いだらけ。乱暴な話、地球の半分を植民地にしていたのだからも…

なぜ原発を止めれないのか、なぜ基地をやめられないのか、そしてもう一つ、戦争が終わっても、なぜ自衛隊がいつまでも戻ってこないのか、という問題がくるでしょう。

なぜ原発を止めれないのか、なぜ基地をやめられないのか、そしてもう一つ、戦争が終わっても、なぜ自衛隊がいつまでも戻ってこないのか、という問題がくるでしょう。集団的自衛権の強行採決前に、 憲法学アカデミズムの違憲声明に対して「数が問題ではない」…

迷路のヴェニスで考える思想史

迷路のヴェニスで考える思想史 迷路はいつ迷路となるのかといえば、歩いている道の外に道しかないという信がないときだと仁斎は言うだろう。 人々の歩いている道に先行する聖人の道がなければ迷路だと徂徠は言うにちがいない。 道がある限りそれは自立できな…

河上筆について

幸徳秋水と大杉栄は人々とともに生きるために、「第二インター」批判が必要不可欠と考えた。社会主義は国家と民族の枠組みに閉じ込めることがどうして起きるのか?かれらにとっては、市民として自発的に生きることと「白紙の本」を書くことは区別されること…

ホ〜、世の中でもっともあてにニャらんオペラ論

ホ〜、世の中でもっともあてにニャらんオペラ論 ええー、102年間も、背後のアリーナでオペラをやっているんだそうです。現在、19世紀のヴェルディの「ナヴッコ」をみることの意味について自分なりに考えています。紀元前6世紀のバビロンの捕囚という消滅した…

なんでもかんでも数で決めてきた自民党政治のなかで、「数だけではない」をいう官房長官の少数意見尊重ほどグロテスクなインチキはない!

Les mots et les chosesはフーコの冗談だといわれておりますが、それにしても'The order of things'という訳には「ちょっとねー」と当惑いたします。「言葉と物」の本文の英訳がそれほど正確かとおもうときは、英語圏の読者が読みやすいように内容が説明され…

なぜヌーヴェル・バーグ(映画)のテーマは愛の不可能性だったのか?

なぜヌーヴェル・バーグ(映画)のテーマは愛の不可能性だったのか? 寺山修司は演劇によって社会科学を揺さぶると言いました。それはいかに芸術を予測不可能性として再構成するかにかかっていたのです。さて政治の経験の入り口付近にたつ二十代の女性たちが愛…

安倍は最高裁お墨付きの集団的自衛権ですぞとデマを飛ばしています

憲法は通常裁判所に違憲審査権を委ねました。だから憲法判断が可能なのはただ、それが通常裁判所での裁判ー事件性・訴訟性に依るのです。そうして砂川最高裁判決では憲法判断を回避しました。またそこで立法者にあらずと言ったのだから横田裁判官は、黙るべ…

La place du roi (1)

La place du roi (1) Sur tant d'ignorances, sur tant d'interrogations demeurées en suspens, il faudrait s'arrêter sans doute, là est fixée la fin du discours , et le recommencement peut-être du travail. Il y a encore cependant quelques mots…

子安宣邦「帝国か民主か」をいかに読むか - 「第9章 戦後日本論ー沖縄から見る」 ( No.1)

「第9章 戦後日本論ー沖縄から見る」の前置きの冒頭の言葉は、「沖縄とは」から始まっている。「中国(清)と日本と政府的には等距離の関係をもっていた琉球」と書いてある。「等距離をもっている」といわれる、ほかならない、この沖縄を語るときに、再び中国…

「違憲」と言える社会は、「違憲」と言えない社会より民主的だ

「違憲」と言える社会は、「違憲」と言えない社会より民主的だ ! 最高裁裁判所が「違憲」と宣言できないならば、その最高裁のかわりにだれが「違憲」と宣言するのかという問題が本当は存在したのです。憲法の学者たちに、「違憲」である と宣言することが期…

THE MIRROR & THE MASK ー ベーコンとベケット

ベーコンはアイルランド生まれで(1909年)、17歳までダブリンにいました。ベケット(1906年生まれ)とたった三歳違うだけです。かれらはともに、主に地主である10%の支配階層を構成するプロテスタントの中流出身でした。レーニンとトロツキーが成行きを注目して…

憲法の近代を読む (続き)

「1945年8月15日は、明治憲法下の日本が、大正デモクラシーのような一定の成果を上げながら、どうしてひたすら戦争に突き進んでいったか」を真摯に問うならば、「太平洋戦争」という日本が齎したアジアの戦争を無視した言い方の使用はやはり考えるべ…

鏡と仮面 THE MIRROR & THE MASK

鏡と仮面 THE MIRROR & THE MASK ピカソはアフリカの仮面を利用して作品をつくりました。ポンピドウ・センターに行くと、それらの仮面が展示されていますよね。ピカソの時代の芸術は、多くのアーチストたちがそれぞれの表現の様態において、鏡と仮面 を利用…

憲法の近代を読む

憲法の近代を読む 佐藤幸治は、「1945年8月15日は、明治憲法下の日本が、大正デモクラシーのような一定の成果を上げながら、どうしてひたすら戦争に突き進んでいったか」を問いている。そうして「戦争は立憲主義の最大の敵」とする理念をもった戦後憲…

中谷防衛大臣への手紙

「現在の憲法をいかにこの安保法案に適応させていけばいいのか」とは、中谷防衛大臣は恥も外聞もなくよく言えるものですね。イラク戦争で明らかになったように、アメリカは戦争をしたいから戦争をするだけなのに、「地球の裏」まで米軍にくっついていく正当…

最悪の永遠の零 - 憲法の解釈が戯れる盲目の言葉、 自衛隊が殺し/ 殺される沈黙の映像

これをいうと大袈裟な'と肩をすくめる方々がいらっしゃるのですが、集団的自衛権をいうかれらは、みっともない'ふつうでない国'というこの国を、どうしても、自分たちでなにをしているのかわからないままに40数か国と戦争しなければならなくなった'ふつうの…

'解釈壊権'について

専門家ではないので偉そうなことは言えないのですけれど、ただどうしても言っておきたいことは、'解釈改憲'という言い方で完全にごまかされてしまいますね、このことです。政府が行っていることは'解釈壊権'である、とマスコミは正しく伝えるべきなんです。…

<帝国> ロシアを考える

新たに、<政治としての芸術>が新たにツァーリズム的社会主義の一点に結集しています。フーコ的に問うと、スターリンの一国社会主義ー国家の下に社会主義をおくーは、どこへ消えてしまったのか? ですが、これについては、ネグリの帝国論とは別の切り口で分析…

<帝国>化するか、ヨーロッパ?

<帝国>化するか、ヨーロッパ? ジェイムス・ジョイスはかれの「ユリシーズ」を事実上、オーストリア=ハンガリー帝国からの独立を志向していたトリエステで書き上げました。もしジョイスが今日生きていたらスコットランドの独立問題についてどう語るのか?と…

太陽神の牛

DESHIL Holles Eamus. Deshil Holles Eamus. Deshil Holles Eamus. Send us, bright one, light one, Horhorn, quickening and wombfruit. Send us , bright one, light one, Horhorn, quickening and wombfruit. Send us, bright one, light one, Horhorn, …

<帝国>化するアメリカとはなにか?

19世紀にゲール語の消滅が事実上起きた後に、二十世紀にアイルランド語の再建が起きる一方で、どこの国の言葉も翻訳不可能な「フィネガンズ・ウエイク」が現れました。わかっているだけでも、50か国語以上の言語を利用して書かれているジョイス「フィネガン…