2016-11-05から1日間の記事一覧

漢字論とはなにか No. 2

「元来漢字は外来的なものであって、常識的にはこれを客体的存在として考へ、これをその借用といふ観念で律するといふことはやむを得ない」ことだと時枝もいうのである。時枝はここで一つの比喩を使いながらこの借り物的用字法を転換させる。たとえば人が望…

ゴダール「映画史」ーパレスチナ問題の切り口

人が望遠鏡や望遠カメラでもってものを見る場合を考えよう。レンズが眼の代用であるかぎり、「見る」という機能において眼で見るとレンズで見るとでは変わりない。それと同様に、映像を配置するとき、「書く」(フランス語のcompositionは、「作文する」と「…

口語訳「論語」を読む

口語訳「論語」は読む人が多いのだそうです。原文の言葉がどのように解釈されてそのような訳になったかが説明されている場合は稀です。ほとんどの口語訳「論語」は、その訳を導き出した解釈を書いていません。平易な日常語になればなるほど仮名に依存します…